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茨城県はなぜ魅力度最下位から脱出できたのか(連載:地域ブランド調査分析5 )

茨城県はなぜ魅力度最下位から脱出できたのか(連載:地域ブランド調査分析5 )

地域ブランド調査2022の中で、都道府県魅力度ランキングで最下位脱出となった茨城県。茨城県の魅力を改めて紹介するとともに、同県のブランド力の強みを分析した

 「地域ブランド調査2022」の「都道府県魅力度ランキング」では、茨城県が最下位を脱出し、46位となりました。そこで、地域ブランド調査の結果から、茨城県の順位上昇の理由と、特徴的な魅力、そして今後さらなる上昇につなげるための課題について分析してみます。

茨城県の魅力度の状況

Q:茨城県に魅力を感じますか?
という問いに対して、「とても魅力的」と回答したのは4.4%で、「やや」魅力的」は18.2%でした。前年の調査でのそれぞれ3.2%、16.8%よりいずれも増えています。その結果、魅力度の点数は13.5点で、前年の11.6点より1.9点も上昇し、その結果、順位についても佐賀県(13.2点)を抜いて46位となりました。

 魅力度の伸び率では16.4%増となっており、これは和歌山県(20.3%増)、山形県(16・7%増)に次いで3番目に大きな伸び率となっています。
 魅力度が伸びた原因として、特に東日本と九州からの評価が高まったことが要因の一つです。具体的には、北海道・東北居住者の魅力度は北海道・東北で14.1点(前年10.4点)、関東が18.2点(同15.1点)、九州が12.3点(同8.1点)といずれも前年より評価が大きく高まっています。ところが、近畿では7.8点(同8.9点)、中四国では8.4点(同10.1点)と低下してしまっています。近畿や中四国からの評価がもっと高くなることが、茨城県の魅力度の全国での順位をもっと高めるための課題の一つであると言えるでしょう。

茨城県の観光意欲が上昇!

 東日本居住者における魅力度が上昇した要因のひとつに、観光意欲度が上昇したこととの関係が大きいのではないかと思います。

 茨城県へ観光に「ぜひ行ってみたい」と答えた人の割合は、北海道・東北居住者では8.6%(前年6.7%)、関東居住者では17.3%(同14.4%)といずれも大きく増加しています。ちなみに、年代別では20代、30代の評価が高くなっているようです。

 ちなみに、茨城県に「行楽・観光のために訪れた」と回答した人が、関東では34.3%(同33.5%)となっています。コロナ禍が長引く中で遠くへの観光自粛が叫ばれていた中で、近場の観光地として茨城県が選ばれたということでしょう。

回答者の居住地別による茨城県の魅力の違い

ひたち海浜公園のネモフィラは絶景スポット!

 国立ひたち海浜公園の「みはらしの丘」には、一面のネモフィラが咲き誇る
(国立ひたち海浜公園のホームページより)

 実際に人気が高い観光地としては、国立ひたち海浜公園があります。園内北側にある「みはらしの丘」には、4月から5月にかけて500万本を超えるネモフィラが一斉に咲き誇り、丘一面が青一色の絨毯に見えるという「インスタ映え」する景色が圧巻です。「死ぬまでに行きたい!世界の絶景」にも選ばれたのもうなづけます。

 他にも、水戸の偕楽園、袋田の滝、牛久大仏、筑波山などの名所も多く、その他にも十分には知られていない名所や施設、店などがたくさんあります。これらの集客などに結び付けることができるかが今後のポイントであると思われます。

 ところが、前出のように西日本(九州を除く)からの評価、すなわち魅力度や観光意欲度が低い原因としては、こうした観光資源などの魅力が十分に伝わっていないからでもあります。今後、西日本の人たちに茨城県の魅力を伝え、観光や居住などの意欲向上に結び付けることができれば、来年度以降、さらなる魅力度の増加、そして順位の上昇も見込めるのではないでしょうか。

茨城県の魅力度が低迷する原因は?

 2022年には魅力度が上昇しましたが、それでもまだ下位に低迷していることには違いありません。その主な原因として、以下の4つがあげられます。

(1) 茨城県を象徴するブランドシンボルが不在
ブランド力の向上にはブランドシンボルが不可欠。前出のネモフィラなど素晴らしい資源がありますが、「茨城県」と聞いてすぐに思う着くほどには広く浸透していません。県民を上げて、徹底的にブランドシンボルを作り上げることができれば、ブランドイメージが高まるのは間違いありません。

(2) 県民が県の魅力を発信できていない
茨城県民の特徴として「作り上手の伝え下手」という言葉が聞かれます。「奥ゆかしい」と言えばよく聞こえますが、自分たちの魅力を自分たちで十分に発信できていない「発信力不足」が原因です。

(3) 豊かさゆえに危機感がない
茨城県は自然も豊かで、気候も良く、交通の便もよい。そのため、人口も多く、経済的にも恵まれている人が多いという特徴があります。それゆえに、これまで地域のイメージを高めようという使命感が弱かったのではないでしょうか。

(4) 地名のついた産品が少ない
茨城県はメロンをはじめ、栗やさつまいもなど、国内1位の生産量を誇る農産品が数多くあります。最近では「イバラキング」など地名を冠した産品も増えつつありますが、これまでは「アンデスメロン」など地名をつけずに普及していた産品が多いため、茨城県が産地としてのイメージが定着していなかったのです。

前出した西日本から評価が低いことも含め、これらの課題に対し、茨城県では県のイメージを高めようと様々な取り組みがされているようです。その成果として今回の調査で魅力度が大きく上昇したということであり、これからのますます魅力上昇に向けて取り組みが継続・発展していくのであれば、次年度以降も継続した上昇につながることでしょう。大いに期待したいと思います。

地域ブランド調査2022 調査概要

<調査内容>
「地域ブランド調査2022」は、ブランド総合研究所が年1回実施している調査で、2006年にスタートし、今回が第17回目。調査対象は全792市(2022年4月末現在)と東京23区、および地域ブランドへの取り組みに熱心な185の町村を加えた計1000の市区町村、そして47都道府県です。各地域に対して魅力度など全89項目の設問を設け、地域のブランド力を、消費者が各地域に抱く「魅力」として数値化しました。

<調査概要>
・ 調査方法 インターネット調査
・ 回答者 20代~70代の消費者を男女別、各年代別、地域別にほぼ同数ずつ回収し、
日本の縮図になるように、年齢や地域人口の分布にあわせて再集計した
・ 有効回収数 34,768人(一人の回答者に対して市区町村の調査票では20地域、
都道府県については15または16地域を提示し、それぞれについて回答してもらった。
なお、地域ごとの回答者数は都道府県は平均で1,056人、市区町村は平均で632人)
・ 調査対象 全国1,000の市区町村(全792市+東京23区+185町村)と47都道府県
・ 調査時期 2022年6月22日~7月4日
・ 調査項目 認知、魅力、情報接触、観光意欲、居住意欲、情報接触経路(「旅やグルメに関する番組」など14項目)、地域コンテンツの認知(「海・山・川・湖などの地理的名称」など17項目)、訪問経験(「行楽・観光のため」など6項目)、地域資源評価(「街並みや魅力的な建造物がある」など17項目)、地域の特性(「歴史・文化のまち」など14項目)、地域イメージ(「あこがれる」など14項目)、産品想起率(食品、非食品をそれぞれ自由記述)の計89項目 

地域ブランド調査2022ニュースリリース(PDF)はこちらから

連載:地域ブランド調査分析レポート

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