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「観光に行きたい都道府県ランキング」上位の順位に変動あり

「観光に行きたい都道府県ランキング」上位の順位に変動あり

「都道府県魅力度ランキング」でおなじみの地域ブランド調査では89項目のランキング項目があり、その中で「観光に行きたい都道府県ランキング」を発表。5位は福岡県、4位は東京都、3位は沖縄県、2位は京都府、1位は北海道となった。

 「都道府県魅力度ランキング」で知られている「地域ブランド調査」は、全国3万人以上の消費者を対象に「魅力度」のみならず、「その地域にどのような魅力があるか」についても調査も行っている。
 そこで今回は、地域ブランド調査2022の調査結果より、「観光に行きたい都道府県ランキング」について解説をする。(連載:地域ブランド分析第8弾)

コロナ禍で観光意欲度は上昇

「今後、各自治体に観光や旅行に行きたいと思いますか」という問いに対して、「ぜひ行ってみたい」を100点、「機会があれば行ってみたい」を50点、「どちらともいえない」を0点、「あまり行きたいとは思わない」を0点として、加重平均した数値を算出した。なお、本設問で無回答のものについては0点とした。


その結果、47都道府県の平均では「ぜひ行ってみたい」が24.6%(前年は22.8%)と前年より増え、「機会があれば行ってみたい」が38.4%(同38.6%)とほぼ同じだったことから、観光意欲度は43.7ポイントとなり、前年の42.1ポイントより増加し、過去最高点を更新した。
(グラフは2009年以降の47都道府県の観光意欲度の推移。単位:ポイント)

前年(2021年)に、それまでより大幅に観光意欲度が高くなった原因としては、コロナ禍の影響で国内外への観光が自粛ムードが長引いていた。観光活性化を目的に2020年夏から始まったGoToトラベルキャンペーンも、21年1月に一次休止。その再開への期待や、観光に行きたい欲求が高まったことで、観光意欲度が大幅に上昇したと思われる。

そして、今回の調査を開始した22年6月時点でも、その傾向は続いており、前年を上回る観光意欲度となったと推測できる。

では、そうした中で、観光意欲度が高い都道府県はどこか。その結果についてランキングで紹介する。

観光に行きたい都道府県ランキング

47都道府県の観光意欲度を高い順に並べたのが左の表。1位は北海道となったが、この調査の第1回目である2009年から14年連続で1位となった。
次いで2位は京都府、3位は沖縄県、4位は東京都、5位は福岡県となった。

魅力度ランキングで、上位の順位がほとんど変化がなかったのに対し、観光意欲度では上位の都道府県の順位が前年より大きく変動しているようだ。

【1位】北海道 約9割が”行きたい”と回答

では、北海道の観光意欲度の強さはどこにあるのだろうか。北海道は、観光に「ぜひ行ってみたい」、または「機会があれば行ってみたい」と回答した人の割合が88.3%と、回答者の9割近くが北海道へ観光に行きたいと回答した。2位とも大きな差をつけ、圧倒的首位となった。
 札幌をはじめ、函館、十勝、小樽など、特色のある地域が多数あるほか、グルメに観光、自然、歴史と、どれをとっても魅力が尽きない一大観光地「北海道」が堂々の1位だった。

【2位】京都府 前年からランクアップ

 2位の京都府は、2015年から6年連続で2位にランクインしていたが、去年は3位にランクダウン。しかし今年は評価を取り戻し2位に復活した。
 修学旅行の中止や、外国人旅行客の激減など、コロナ禍による苦境にあったが、最近では「ホテルオークラ」などの高級ホテルや、デザイナーズホテルなど非日常を体験できる宿泊施設が続々オープンし、賑わいを取り戻しつつある。

【3位】沖縄県 前年2位から転落

 前年は観光意欲度が大きく上昇し2位に躍り出た沖縄県だが、今年は3位に逆戻り。点数も前年の63.4点から3.2点低下し、47都道府県で最も大きい下げ幅となった。
 ただし、この調査を行ったのは2022年6月下旬であり、当時は新型コロナウイルスのオミクロン株流行により、沖縄県は人口10万人当たりの新規感染者数で全国ワースト1が続いていた時期であったことから、感染拡大が大きく影響した可能性が考えられる。
 一方で最近では全国旅行支援による効果もあり、2022年10月以降の国内観光客数は毎月60万人を超え、コロナ禍前の水準を上回っている。

【4位】東京都 コロナショックから回復

 東京都の観光意欲度は、新型コロナウイルスが流行した2020年に過去最低の7位にまで低下したが、2021年は6位、2022年は4位と回復傾向にある。
 2020年にオープンした「ミヤシタパーク」は渋谷の新しい顔となったほか、2021年には「西武園ゆうえんち」が昭和の熱気あふれる体験をテーマにリニューアルするなど、常に流行の最先端を行く東京。2023年には国内最大級のホテル×エンタメ複合施設「東急歌舞伎町タワー」が開業するほか、2027年には日本一高いビル「Torch Tower(トーチタワー)」が開業予定など、今後も東京は目まぐるしく変化し続ける。

【5位】福岡県 グルメに買い物、自然も豊富

 都道府県魅力度ランキングでは7位の福岡県だが、「観光に行きたい都道府県ランキング」と「住みたい都道府県ランキング」では5位に入っている。中でも観光意欲度は年々上昇しており、前年7位から5位にランクアップした。
 「食事がおいしい都道府県ランキング」では全国2位に入るなど、美味しいグルメで有名だが、観光スポットも多く、「太宰府天満宮」などの寺社仏閣をはじめ、「キャナルシティ博多」などのショッピング施設や、「海の中道海浜公園」での自然体験など、あらゆる分野で観光スポットは尽きない。さらには福岡空港から博多駅に地下鉄でわずか5分で移動できるなど、アクセスの良さも国内屈指だ。

連載:地域ブランド調査分析レポート

過去の記事は、弊社が運営するYoutubeチャンネルでも動画記事として公開しております。
是非そちらもご視聴ください。
ブランド総合研究所(Youtube)

地域ブランド調査2022 調査概要

<調査内容>
「地域ブランド調査2022」は、ブランド総合研究所が年1回実施している調査で、2006年にスタートし、今回が第17回目。調査対象は全792市(2022年4月末現在)と東京23区、および地域ブランドへの取り組みに熱心な185の町村を加えた計1000の市区町村、そして47都道府県です。各地域に対して魅力度など全89項目の設問を設け、地域のブランド力を、消費者が各地域に抱く「魅力」として数値化しました。

<調査概要>
・ 調査方法 インターネット調査
・ 回答者 20代~70代の消費者を男女別、各年代別、地域別にほぼ同数ずつ回収し、
日本の縮図になるように、年齢や地域人口の分布にあわせて再集計した
・ 有効回収数 34,768人(一人の回答者に対して市区町村の調査票では20地域、
都道府県については15または16地域を提示し、それぞれについて回答してもらった。
なお、地域ごとの回答者数は都道府県は平均で1,056人、市区町村は平均で632人)
・ 調査対象 全国1,000の市区町村(全792市+東京23区+185町村)と47都道府県
・ 調査時期 2022年6月22日~7月4日
・ 調査項目 認知、魅力、情報接触、観光意欲、居住意欲、情報接触経路(「旅やグルメに関する番組」など14項目)、地域コンテンツの認知(「海・山・川・湖などの地理的名称」など17項目)、訪問経験(「行楽・観光のため」など6項目)、地域資源評価(「街並みや魅力的な建造物がある」など17項目)、地域の特性(「歴史・文化のまち」など14項目)、地域イメージ(「あこがれる」など14項目)、産品想起率(食品、非食品をそれぞれ自由記述)の計89項目 

地域ブランド調査2022ニュースリリース(PDF)はこちらから

関連ページ

・地域ブランド調査2022特設HPトップページはこちらから (過去の結果もこちらから)
・調査概要はこちらから 
・調査結果の発表はこちらから 
・都道府県結果(魅力度ランキング等)はこちらから   
・市区町村結果(魅力度ランキング等)はこちらから 
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・調査報告書のお申込みはこちらから


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