地域の輪に触れ、移住・就農希望も
ブランド総合研究所は、農林水産省の「地域活性化対策」事業の採択を受け、沖縄県糸満市、山口県宇部市、宮城県登米市、熊本県阿蘇郡小国町の協力を得て、関東地方を中心に農業インターンシップ参加者を各地域で受け入れている。同事業は、農山漁村への就農・移住促進のため、大都市圏と政令指定都市に住む人を対象にしており、研修内容は一次産業の農業だけにとどまらず、食と農のビジネスに触れ、直売所での販売や、加工食品づくり、農家レストランでのサービス、動画制作など、実践的な6次産業化を学ぶ内容となっている。
滋賀県東近江市、長崎県大村市は11月中旬より募集を開始した。(終了)
小国町の地域づくりは学習と交流で
木魂館(もっこんかん)は、熊本県阿蘇郡小国町の地域づくりの中心地として、全国から地域づくりのリーダーたちが集う。また、シンポジウムやサミット、コンサートなど多彩なイベントの開催地、グランピングの宿泊地としても地域内外の人たちが集まる交流の拠点として人気を集めている。熊本県阿蘇郡ならではの、地域資源を活かした体験・学習プログラムは、多くの学びを得られ、地域と自然と共存する生き方を再発見できる。
小国町での就農・食農体験研修は2020年11月22日~12月12日に開催され、東京、神奈川、福岡の都市部より5名の研修生が参加した。大根や里芋、ほうれん草、小松菜などの農業体験や、空き家見学、起業支援や加工品づくりの講座など、住民との交流を通して、普段の旅行では味わえない「阿蘇の魅力」を学ぶ研修を実施した。また、研修期間中には、小国町長が研修生に小国町の魅力を紹介し、コロナ禍の中ではあるが、温かい小国町の町民性を感じられる内容となった。
研修生の中には、研修期間中に自ら研修実施場所を提案するなど、地域の魅力に触れる中で人とのつながりを強めていった。
また、小国町の協力のもと、移住、定住、就業に向けた様々な支援・サポート制度などについて、地域移住アドバイザーによる具体的なアドバイスなども得られ、移住・就農・農業・食農体験の理解を深める内容となった。
「空き家物件の紹介はとてもよかった。主要観光名所も休みの日に行けた」「3週間の研修期間中に、きちんと休日を入れてくれたのは、よかった。色々自分で見てまわることができた。」「有機野菜を何年も作っている方にもっと話を聞きたい」「熊本の小国町を含め、天草の方々との交流ができて、よかった。」など
研修を受け入れた農家さんの声「今まで思いつかなかったことや、有意義な話があり、とても参考になった」など