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農泊事業161件が採択・カギは魅力ある体験

農泊事業161件が採択・カギは魅力ある体験

農林水産省は農泊推進対策として全国で161件の事業を採択した。この事業は伝統的な生活体験と農村地域の人々との交流を楽しむ滞在型旅行(農泊)の体制づくりの一環で、平成29年度農山漁村振興交付金(農泊推進対策)として全国から募集したもので、応募数約300件の中から161件が第一次として採択された。

農林水産省は農泊推進対策として全国で161件の事業を採択した。
この事業は伝統的な生活体験と農村地域の人々との交流を楽しむ滞在型旅行(農泊)の体制づくりの一環で、平成29年度農山漁村振興交付金(農泊推進対策)として全国から募集したもので、応募数約300件の中から161件が第一次として採択された。

都道府県ごとに採択件数が最も多かったのは北海道で14件。次いで新潟県の11件、静岡県、兵庫県の7件。大分県、山梨県、佐賀県の3県を除く44都道府県では1件以上の採択があった。
同省では全国で500地域を目標としており、2017年6月30日締切での第二次追加の公募を行っている。

→ 一次採択の一覧はこちら(PDF)
→ 農泊推進事業 の概要および二次募集はこちら(農林水産省のページ)

■目的は地域の活性化
農林水産省では滞在型旅行(農泊)を、農山漁村の所得向上を実現する上での重要な柱として位置づけている。

主要観光地に集中しているインバウンドを含めた旅行者を農山漁村に呼び込み、宿泊者や農林水産物の消費拡大を図るために、地域資源を魅力ある観光コンテンツとして磨き上げる取り組みを進める。また、他にも、訪日ビザの緩和等により訪日旅行者が増加している東南アジアに対して、農泊をPRする動画を制作・放送など、宣伝活動をおこない農泊の後押しをする。

米エアービーアンドビー社など海外のネットワーク経由による民泊の予約が急増しているが、大都市や主力観光地への宿泊が大半で、地域における集客は伸びていない。そこで、農山漁村にある豊富な自然や農水産品、食文化などを武器に、農山漁村への流入を図ろうと言うのが狙い。
ところが、地域では大都市とは状況が大きく異なり、旅館や民宿の稼働率は低迷しており、単に民泊の受入農家を増やすだけでは解決とならない。重要なのは、その地域への農泊意欲を高めるような魅力ある体験作りである。

■付加価値のある体験は不可欠
「わざわざ農村漁村に来てもらう」ための理由をつくるためには、農山漁村でなければ味わうことの出来ない付加価値のある体験プログラムが必要不可欠である。特に、市宿泊施設だけではなく、農園や農村レストラン、農産品直売所などが連携して、地域での滞在時間を長くしたり、宿泊しなければ楽しめないような夜間や朝の体験メニューを開発すれば効果的である。

例えば、長崎県大村市おおむら夢ファームシュシュでは、 年間約9,300人の食育体験教室参加者を、専門の正職員スタッフ2名がおもてなしする。昼はフルーツの収穫体験や、調理体験などで楽しんだ後、施設内のバイキング形式のレストランや、手づくりのジェラートやプリンなどを味わう。直売所や洋菓子工房でお買い物をしていると、夕方にその日の農作業を終えた農家さんが迎えに来て、宿泊先の自宅まで車で送ってくれる。農家では地元の料理やお酒などを堪能した後、一緒に団らんの時間を過ごす。そして朝になると農作業などを一緒に手伝ったあとで、いま自分で収穫してきたばかりの野菜を使った朝食を楽しむ。

このように、地域の農家さんと一緒にその地域の農産品や生活を楽しむような仕組みになっていることで、シュシュと8軒の農家民宿の施設は、高い評価を得ていて、リピーターが続出している。

■海外から予約殺到で人気の体験も
また、体験は地域の食材を使うことと、多くの人が連携することも重要である。単なるフルーツや野菜の収穫体験だけではなく、それを活用した魅力と付加価値の高い体験だ。例えばブルーベリーの産地であれば、家族みんなで収穫したてのブルーベリーを使って、プロのパティシエと一緒にフルーツたっぷりの豪華なケーキを作って誕生日を祝う「プロと一緒に手作りブルーベリーケーキ作り体験」はどうだろうか。

あるいは、その地域の陶磁器と、お茶や紅茶を使って、手づくりのアフタヌーンティパーティを、古民家で楽しむのはどうだろうか。 こうした体験メニューがネット等で大人気となり、それを目的に全国やあるいは海外からの予約でいっぱいとなっている施設や地域が続々と誕生している。

成功の秘訣は、その地域の食材を使い、徹底したこだわりをもち、農家や飲食店、職人、観光施設などが連携することにある。
こうした、その地域の農産品や人材を活用し、その地域ならではの付加価値の高い本格的な体験メニュー作りと組織作りを行うことが、農泊で地域を活性化するには不可欠である。

農泊での地域の活性化に向けて、平成27年度に農林水産省の補助事業の一環として、全国の道の駅や農産品直売所、農園などによって設立した 「食農体験ネットワーク協議会」 (会長:木村修(伊賀の里モクモク手づくりファーム会長)では、農泊の活性化に向けて、①農産品などを活用した本格的な体験プログラム作り、②農泊に携わるスタッフの研修(修了者は“食農体験ソムリエ”としての認定)、③全国の先進施設における実地研修と視察、などでのサポートを開始した。

各地での付加価値の高い食農体験プログラムが定着し、農泊が地域の活性化につながることが望まれる。

<本件に関する問合せ先>
食農体験ネットワーク協議会 ( http://taabel.com

平成27年農林水産省 消費者ニーズ型対応食育事業で組織した協議会で、全国の農産物直売所、道の駅などが加盟している。
全国6箇所の基幹施設を中心に、「食農体験」のスキルを持った人材を育てるためのセミナーや研修、食農体験ソムリエの認定、マニュアルの発行などを行っている。


事務局:(株)ブランド総合研究所  (担当 山崎、杉山)
〒105-0001 東京都港区虎ノ門1-8-5
Tel. 03-3539-3011(代)
Fax.03-3539-3013
E-mail: こちらをクリックしてください(問合せフォーム
URL: http://tiiki.jp (ブランド総合研究所)
URL: http://taabel.com/ (食農体験ネットワーク協議会)


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