「私の出身地は△△県です」
自己紹介で自分の出身地を告げる人は多い。最近では、アイドルやお笑いタレント、アスリートなども、自分の出身地に対しての地元愛を自慢げに語る人も多い。
都会に住む地域出身者は、地元である出身地の自然や食、商品などの魅力について、他人に説明したがる人が多い。しかも、実際に住んでいた時以上に、都会に住むようになって知ったことが意外と多いものだ。
だからこそ、人口減少のこの時代において、出身者が地元の魅力を存分に語り、地域のイメージアップにつなげ、移住・定住者や観光客の増加などにつなげることが期待されている。
つまり、出身者は地域活性化における重要なプレイヤー、キーパーソンなのである。
出身都道府県がある人は31.8%
では、地元の出身者が多い都道府県とはどこだろうか?
秋田県が1位。島根、長崎、岩手、大分は人口の半数を超える
「第4回 関係人口の意識調査2024」の結果をもとに、出身者で他の都道府県に住む人が多い都道府県を、居住人口との比率が大きい順にランキング化してみた。
つまり、このランキングで上位にある都道府県ほど、地域の魅力を発信できる人の割合が多いということになる。
(注)以下の人口推計においては都道府県ごとの人口バランスを考えて補正集計している
人口に対して、県外に住む出身人口の率が最も高いのは秋田県。同県は人口が68万人に対し、県外に住む出身人口は約40万人で、その比率は58.3%になる。
同県の出身者が多く住んでいるのは東京都(県外に住む出身人口のうち23%)や宮城県(同16%)、北海道(同9%)、神奈川県(同9%)など。
2位は島根県で、人口46万人に対して県外在住の出身人口は26万人で、そのうち兵庫県が16%、大阪府が14%などの関西と、広島県(12%)などが多い。
3位は長崎県で県外在住の出身人口は51万人。最も多いのは福岡県の24%で、次いで東京都の18%だった。
(注)上記の数字は県外に住む出身者の、都道府県ごとの居住率の推定値(補正前)
出身者が多いエリアは県によって異なる
各都道府県の出身者の居住地は、エリアによって特徴がある。
・北海道はそもそも道外に在住している出身者の割合が22.4%と、愛知県に次いで2番目に少ない。
北海道の出身者は、6割が首都圏(1都3県)に在住しており、その他の府県に在住している人は少ない。
・東北地方の出身者は、23%が東北内の他県に住み、半数を超える55%が首都圏に住んでいる。
一方で関西(2府1件)近畿地方に住んでいる割合は3%と少ない
・中部地方の出身者は49%が首都圏に住み、近畿在住者は少ないが、福井県だけは35%が近畿在住している。
・中国四国地方の出身者は34%が近畿、関東は31%で、中国四国内の在住者は20%。
・九州(沖縄除く)は30%が九州に在住しており、特に福岡県の在住者がその2/3を占めている。
首都圏には24%、近畿には12%
調査概要
<調査概要>
調査方法:インターネット調査
調査対象:登録調査モニター(18歳以上79歳以下))から年代・男女別にほぼ均等に回収
有効回答数:17,686人 ※外国在住者を除くと17,568人
調査時期:2024年2月2日~2月4日
調査項目:地域との関係性、訪問状況、移住意欲、地域での活動状況、地域活動の意欲、情報接触
経路情報ニーズ、地域の魅力(他に年代・居住地等の回答者属性)
<調査報告書のご案内>
総合報告書:77,000円(税込) A4判約180ページ (電子データは+22,000円)
個別報告書:55,000円(税込) A4判約20ページ (電子データは+22,000円)
基本セット: 99,000円(税込) 総合報告書+個別報告書 (電子データは+22,000円)
【市区町村向け調査パッケージ(別途調査を実施)】 297,000円(税込)~
ご希望エリアの1万人+全国の1万人=計2万人の調査を実施し、関係人口の推計等を行うパッケージです(推計結果から実態分析等を行うパッケージもご用意しています)。
※詳細は特設ぺージに掲載します。
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担当:石原
ちなみに、回答者のうち居住地以外に出身都道府県がある人は31.8%だった。
調査対象とした20歳から79歳の日本の人口は9034万人であるため、その31.8%、すなわち2870万人の地域出身者がいることになる。
(地域出身者で、一度は他県に移り住んだが、現状は出身地の都道府県に移り住んだ人や、同一都道府県内で移動している人などは、この調査における「出身者」からは除く)