9月7日に発表された「地域ブランド調査2011」。今年で6回目を迎える本調査では、より汎用性を高めるため、地域の抱える課題やニーズに対応した新たな調査項目を追加し、調査を実施している。
今年より、1000市区町村の評価項目は、昨年の63項目から67項目に、47都道府県の調査項目は、87項目から92項目に増加。特に「地域に対するイメージ」や「地域資源の評価」などで評価項目を拡充した。詳しくは以下の調査項目の説明および新たに追加した評価項目を参照。
◆調査内容◆
「地域ブランド調査2011」は、ブランド総合研究所が年1回実施している調査で、2006年にスタートし、今回が第6回目。
調査対象は全786市(2011年4月末現在)と東京23区、および地域ブランドへの取り組みに熱心な191の町村を加えた計1000の市区町村、そして47都道府県が調査対象。
調査項目は、各地域に対して魅力度など全67項目の設問(具体的な調査項目については、後述の調査概要を参照) に関して実施。地域のブランド力を、消費者が各地域に抱く「魅力」で数値化した。また、「魅力」の要因を観光、居住、産品など他の項目結果から分析できるように設計している。
調査はインターネットアンケートで実施し、全国から3万537人の回答を集めた。地域ごとの回答者数は、1人の回答者に20地域について答えてもらったため、平均576人。また、集計に当たっては年齢、性別、居住地を基準に実際の人口の縮図となるように再算出(ウエイトバック)を実施している。
◆調査概要◆
調査方法: インターネット調査
回答者: 20代~60代の消費者を男女別、各年代別、地域別にほぼ同数ずつ回収。
※日本の縮図になるように、年齢や地域人口の分布にあわせて再集計した。
有効回収数: 30,537人(地域ごとの回答者数は平均で576人)
調査対象: 全国1000の市区町村(全786市+東京23区+191町村)と47都道府県
調査時期: 2011年7月1日~7月14日
◆調査項目◆
本調査は、1000市区町村および47都道府県を対象に消費者からの評価を明らかにしたもの。
構成と調査項目は以下の通り。
①外から視点の評価 【67項目】
認知度
魅力度
情報接触度
情報接触経路(ドラマや映画、ポスターやチラシなど)【15項目】
地域イメージ(歴史・文化の地域、スポーツの地域など)【16項目】
地域資源評価(海・山・川・湖などの自然が豊かなど)【16項目】
居住意欲度
訪問目的【12項目】
観光意欲度
食品購入意欲度
食品以外購入意欲度
産品購入意欲度
②内から視点の評価【25項目、47都道府県のみ】
愛着度
自慢度
自慢要因【23項目】
◆地域ブランド調査2011の特長◆
「地域ブランド調査2011」の特長として、今回の調査より評価項目を追加している。
新たに追加した評価項目は以下の通り。
①外から視点の評価
地域イメージ
「農林水産業が盛んな地域」「地場産業が盛んな地域」
・・・全国各地域で6次産業化等の取り組みによる地域活性化が積極的になってきており、それらが与える影響を明らかにするために追加
「災害リスクが大きい地域」「事件・事故が多い地域」
・・・東日本大震災を受け、自然災害や事件・事故のリスクが及ぼす影響を明らかにするために追加
地域資源評価
「地元産の食材が豊富」
・・・ご当地B級グルメなどの食文化が注目を集めており、それらの元となる食材の評価を明らかにするために追加
②内から視点の評価
自慢要因
「地元産の食材が豊富」
・・・ご当地B級グルメなどの食文化が注目を集めており、地域の食材をどれだけ自慢に思っているのかを明らかにするために追加
「地域ブランド調査2011」トップページへ
地域ブランド調査2011 調査概要と特長
2011年09月05日更新
9月7日に発表された「地域ブランド調査2011」。今年で6回目を迎える本調査では、より汎用性を高めるため、地域の抱える課題やニーズに対応した新たな調査項目を追加し、調査を実施している。
この記事のライター
関連するキーワード
関連記事
10月13日(金)に虎ノ門実業会館(東京都港区)にて、地域ブランド調査2023記者発表会を開催いたしました。メディア各社にご出席いただいたほか、オンラインでの配信も行いました。
公開: 2023-10-11 16:47:44
毎年秋の風物詩となっている「都道府県魅力度ランキング」
これは全国47都道府県と1000の市区町村に対して、3万人以上の消費者が80項目以上の観点から評価するという大規模調査。
その調査結果から、これまでに紹介したことのない特別な小ネタを10回にわたってお伝えします。
第1回目の今回は、「なぜ、上位ランキングは変動しないの?」です
公開: 2023-08-07 09:56:00
日本各地には、その地域特有の産品がある。そこで認知度の高い産品のランキングを作成した。出典は「都道府県魅力度ランキング」で知られる「地域ブランド調査2022」の1000市区町村版から、各地の伝統工芸品や地場産業品の購入意欲度の順とした。その結果1位は今治タオルとなったが、そのランキングには大きな課題が浮かび上がってくる。
公開: 2023-04-19 17:24:53
日本各地には、その地域特有のお祭りがある。そこで認知度の高いお祭りのランキングを作成した。出典は「都道府県魅力度ランキング」で知られる「地域ブランド調査2022」の1000市区町村版から、各地のお祭りの認知度の順とした。その結果1位は阿波市。ちなみに「阿波踊り」で著名な徳島市は10位。
公開: 2023-04-06 12:56:18
都道府県魅力度ランキングは45位と低迷する埼玉県。ところが「教育・子育ての県」のイメージでは2年連続で日本一! 埼玉県の魅力の現状を分析し、地域ブランドとしての問題点と、上昇のポイントをまとめてみた
公開: 2023-01-01 21:44:00
最新記事
地域ブランド調査では、各地域名称に対して、魅力度の他にも様々な調査項目を設け、認知、イメージ、行動意向を調査している。 本項では、「1年間に当該地域名を見聞きしたことがあるか」を問う「情報接触度」の結果から、今年点数が上昇した輪島市など能登半島地域の結果を紹介する。
公開: 2024-11-22 17:00:00
鹿児島県のPR拠点である「かごしま遊楽館」の3階 鹿児島ブランドショップ東京店(東京都千代田区)」において実施している、知覧茶・焼酎の試飲や鹿児島の伝統工芸品を体験していただく定期サロン 「食とものづくり体験サロン」3回めとなる12月は、薩摩焼窯元 紫陶の柳 信一郎氏による絵付けワークショップの開催が決定しました。ただいま参加者を募集しています。
公開: 2024-11-19 17:36:44
地域ブランド調査では、各地域名称に対して、魅力度の他にも様々な調査項目を設け、認知、イメージ、行動意向を調査している。
本項では食品想起率について、「北海道」を事例に結果を紹介する。
公開: 2024-11-06 15:00:00
株式会社ブランド総合研究所は、このたび国内有力企業のSDGsの取り組みを消費者視点で評価する「企業版SDGs調査2024」を実施致しました。
公開: 2024-11-01 09:00:00
地域ブランド調査では、各地域名称に対して、魅力度の他にも様々な調査項目を設け、認知、イメージ、行動意向を調査している。
本項では、調査対象のうち1,000市区町村の2015年から2024年の結果から、観光意欲度の平均推移について紹介する。
公開: 2024-10-30 17:16:01