〜第9回『アンテナショップ利用実態調査2026』総合報告書の概要〜
利用率・リピート率ともに過去最高水準
株式会社ブランド総合研究所(東京都港区)は、東京都内にある全国各道県のアンテナショップ34店舗(うち、青森県は一時閉鎖中のため調査店舗数は33店、飲食に関する設問では37店)を対象に、「第9回アンテナショップ利用実態調査2026」を実施した。
本調査は、来店動機や購買行動(ECサイト利用含む)に加え、訪問後の心理的変化や再来店意欲、地域へのロイヤリティ(ファン化)への寄与度を多角的に分析したもの。近年、地方創生の拠点として注目されるアンテナショップの実態を、商品購入だけでなく、観光情報の入手やイベント参加、地域への意識変化など幅広い視点から明らかにした。
調査は、首都圏(埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県)在住の男女20,000人を対象にインターネットで実施し、不完全回答など信頼性の低い回答を除く計19,843人の有効回答を得た。その結果、都内のアンテナショップを過去1年以内に利用した人は29.9%で、前年の27.7%から2.2ポイント上昇。リピート率は36.0%に達し、過去5年間で最高水準となった。
食品購入者の平均年齢は44.9歳で、購買の中心は中高年層にある。一方、年代別に見ると30代以上では訪問経験者が前年より減少したのに対し、20代は増加。アンテナショップは単なる物販の場にとどまらず、若年層との接点を広げながら、地域ファンを育てる「情報発信拠点」としての役割を一層強めていることが示された。
調査のポイント
今回の調査で明らかになった主なポイントは以下の通り。
〇過去5年で最高の来店率
年間来店率は33店舗平均で1.77%、リピート率は36.0%に達した。
〇若年層の利用増加
特に20代で訪問経験率が上昇し、若年層の来店が新たな成長の原動力となっている。
〇地方創生効果
来店者の65.0%が地域への意識変化を実感、15.2%が実際に観光訪問した。
〇多様な来店行動
食品購入だけでなく、観光情報や移住情報の入手、イベント参加など、来店者の行動は幅広く、多岐にわたる。
これらの結果から、アンテナショップは地域の魅力を伝える“情報発信拠点”としても機能していることが明らかになった。特に若い世代が積極的に利用することで、地域への関心やファン化が進んでいる点が注目される。
利用動向:リピーター層が厚く、来店行動も多様化
店舗別動向:訪問経験率トップは北海道どさんこプラザ
訪問経験率が最も高かったのは「北海道どさんこプラザ(26.16%)」で、2017年以降連続1位を維持。前年伸び率が最も高かったのは品川の「あきた美彩館」で、次いで「日本橋ふくしま館」「とちまるショップ(東京ソラマチ)」が続く。
1人あたりの平均訪問店舗数は3.47店で、有楽町・銀座・日本橋の複数店舗を回遊する傾向が顕著。リピート率が高い店舗は「徳島ターンテーブル(61.0%)」「あきた美彩館(41.9%)」「坐来大分(41.3%)」で、特定のファン層を強く惹きつける傾向が見られる。 逆にリピート率が最も低い(新規顧客の率が高い)のは銀座熊本館で27.1%となった。
店内行動:食品購入が66.5%で最多 地域の特色が購買行動に反映
来店者の行動は多岐にわたり、食品購入が最も多く66.5%を占め、次いで新商品探し(24.4%)、飲食(22.4%)が続く。観光情報の入手(19.2%)、移住・定住情報の取得(10%以上)も確認され、アンテナショップが地域情報発信の拠点としても機能していることが明らかになった。
地域別の購入傾向では、秋田は肉類44.6%、富山は魚介類55.8%、茨城は野菜・果物43.8%と、それぞれの地域の特色を生かした購買行動が見られる。若年層では工芸品の購入やイベント参加、移住情報の入手率が高く、地域との関わりを深める傾向が高まっている。
地域ロイヤリティへの効果:来店者の65%がポジティブ変化を実感
アンテナショップ利用者の65%が来店後に地域へのポジティブな意識変化を実感し、2割超が「その道県を好きになった」と回答。さらに15.2%が実際に観光訪問しており、特に20代男性では観光誘致効果が女性の約2倍となった。アンテナショップは地域ファンを育てる拠点としての重要性が高まっている。
飲食施設利用率は19.1% 「店の雰囲気」や「地域素材メニュー」が高評価
過去1年間のアンテナショップ内の飲食施設利用率は19.1%で、前年から2.8ポイント増加。利用者が特に評価するポイントは「店の雰囲気(39.4%)」「地域らしいメニューがある(36.1%)」「味がいい・おいしい(33.9%)」。地域別では北海道・東北の利用率と伸び率が突出しており、近畿地方では地域素材を活かしたメニューが好評となった。一方で「飲み物のメニューが豊富」や「予約しやすい」など、男女での年代別の評価が異なっている。
今後の来店意向は56.8% 地域ファン育成の拠点として期待
回答者の56.8%が「今後行きたい店舗がある」と回答。前年比では若干の減少(-2.4ポイント)が見られるものの、アンテナショップは単なる物販施設にとどまらず、地域ファンを育てる拠点としてさらに注目されている。東京都内には現在、全国34道県のアンテナショップが存在し、地域の魅力発信とファン獲得の場として引き続き注目される。
調査概要
「第9回アンテナショップ利用実態調査2026」は、20歳~79歳の男女を対象に、2025年10月10日から10月17日にかけてインターネットで調査を実施し、首都圏(1都3県に住む計20,000人を対象として実施し、男女および年代(60歳~79歳は「60代以上」とした)別にそれぞれ均等に回収した。その中から、不完全回答など信頼性の低い回答を除く計19,843人の有効回答をもとに分析した。調査対象は東京都にある、道県のアンテナショップで34店(うち、青森県は一時閉鎖中のため調査店舗数は33店、飲食に関する設問では37店)。市町村や一般企業が事業主体となっている店舗は対象外とした。
回答者には、それぞれの店舗への訪問経験や、食品分野別の購入経験、併設している飲食店の利用経験などについて聞くとともに、各アンテナショップが運営しているECサイト(ネット通販)の利用経験や、アンテナショップに望むことなどの設問を加えている。
・調査方法インターネット調査
・調査対象登録調査モニター(約450万人)から首都圏在住で20歳~79歳の男女
・総回収数計20,000人 (各年代別に男女2000人ずつを回収。60代以上には70代を含む)
・有効回答数 計19,843人 (不完全回答など信頼性の低い回答は集計の対象外とした)
・調査時期2025年10月10日~10月17日
・調査項目全体指標:都内アンテナショップの利用頻度
各店の利用状況:これまでの訪問経験、過去1年間の来店状況、リピート率
店内での行動:食品・工芸品の購入、イベント参加、観光情報入手率など
食品分野別の購入:肉製品、魚介類、米、スイーツなど分野別の購入率
店舗イメージ:店舗の想起
来店意欲:各店の再来店意欲、新規来店意欲
飲食経験:併設飲食店の利用率
ECサイト利用:ECサイト(ネット通販)の利用率
<調査報告書>
・報告書冊子 (価格は税込)
総合報告書: 99,000円 総合報告書(約242ページ)+電子データ(調査結果の加工用EXCELデータ)
本調査の結果を、さらにご活用いただき、店舗の活性化戦略に活かしていただけるように、追加調査・レポートをご用意しています。
※お申込みは以下のアドレスまでメールでご連絡ください。
<ブランド総合研究所の会社概要>
「都道府県・魅力度ランキング」など自治体の評価指標として全国で利用されている「地域ブランド調査」を毎年実施している、地域や企業の調査およびコンサルティングを行う専門企業です。同調査以外にも、地域ブランドに関する調査やシティプロモーションなどの戦略立案を実施しています。また、英国ギネスワールドレコーズの公式パートナーとして各地でのギネス世界記録への挑戦サポートも行っています。
・本社:東京都港区虎ノ門1-1-20 虎ノ門実業会館3階(〒105-0001)
・代表者:代表取締役 田中章雄
・資本金:2500万円
・設立:2005年11月
<問合せ先(メディアおよび読者とも)>
株式会社ブランド総合研究所
Tel. 03-3539-3011(代) Fax.03-3539-3013
E-mail: project@tiiki.jp

過去1年間にアンテナショップを利用した首都圏住民は29.9%で、前年の27.7%から2.2ポイント増加。週1回以上の定期利用者は4.3%、月1回以上の利用者は6.9%となり、リピーター層が厚くなっている。
年代別では30代以上がやや減少する一方、20代の利用率は増加しており、若年層の来店が新たな成長の原動力となっている。
利用者の行動は多様化しており、食品購入にとどまらず、観光パンフレットの入手や地域イベントへの参加、移住・定住情報の収集など、地域との接点を広げる利用が増加。これにより、アンテナショップは物販だけでなく、地域の魅力を体験できる場としての役割を強化している。