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「観光に行きたい都道府県ランキング 2026」京都低下 神奈川上昇

「観光に行きたい都道府県ランキング 2026」京都低下 神奈川上昇

「都道府県魅力度ランキング」をまとめた地域ブランド調査では、90項目にわたるランキングが実施されている。その中の「観光に行きたい都道府県ランキング」では、5位が神奈川県、4位が福岡県、3位が京都府、2位が沖縄県、そして1位は北海道という結果となった。

「都道府県魅力度ランキング」で知られる「地域ブランド調査」は、全国3万人以上の消費者を対象に、「魅力度」のみでなく、「その地域にどのような魅力があるのか」についても調査を行っている。

今回は、地域ブランド調査2025の結果をもとに、「観光に行きたい都道府県ランキング」を解説する(連載:地域ブランド分析 第9弾)。

観光に行きたい都道府県ランキング

観光に行きたい都道府県ランキングで、最も観光意欲度が高く首位となったのは北海道で、68.7点を獲得した。2009年の調査開始以来、17年連続で1位を維持している。前年の70.9点からは2.2ポイント低下したものの、依然として2位以下を10ポイント以上引き離す圧倒的な高さを示した。自然、グルメ、四季の魅力、またアニメ・映画の舞台となった聖地が点在といった総合力の高さが、安定した人気につながっていると考えられる。

2位の沖縄県、3位の京都府、4位の福岡県、5位の神奈川県も、いずれも前年から点数を下げる結果となった。特に京都府は5.8ポイント減と下げ幅が大きく、インバウンド回復による混雑や宿泊費高騰などが影響した可能性がある。なお、上位10都道府県はすべて前年を下回った。

一方で、熊本県は前年から3.4ポイント上昇し、14位まで順位を伸ばした。阿蘇エリアを中心とした雄大な自然景観や温泉地の魅力に加え、日帰りモデルケースのPRや震災復興を通じた観光地としてのイメージ向上が進んでいることが背景にあるとみられる。また、近年は道路網や交通アクセスの整備も進み、県内各地への周遊がしやすくなった点も追い風となり、観光地としての存在感を一段と高めていると考えられる。

【1位】北海道 約9割が「行きたい」首位を独走

では、北海道の観光意欲度の強さはどこにあるのだろうか。北海道は「ぜひ行ってみたい」「機会があれば行ってみたい」と答えた人が85.1%にのぼり、2位以下を大きく引き離している。その背景には、「行きたい理由が直感的に伝わる観光地」であることがある。最大の魅力は雄大な自然だ。富良野のラベンダー畑や知床など、スケールの大きい景観が「一度は見たい」と思わせる力を持つ。海鮮やラーメン、乳製品といった食の豊かさも「北海道=美味しい」というイメージを強め、旅行動機として分かりやすい存在になっている。さらに季節ごとに異なる楽しみがあり、冬は雪景色やスキー、夏は涼しい気候と花畑など、訪れる時期によって体験が大きく変わる。こうした「自然・食・季節・非日常」が重なり合い、北海道の圧倒的な観光意欲につながっている。どれをとっても魅力が尽きない一大観光地「北海道」が堂々の1位だった。

【2位】沖縄県 順位を上げた沖縄県、その強さの理由と観光魅力

昨年3位の沖縄県は、今回ランキングで2位に上昇し、55.7点を獲得した。前年の59.6点からは3.9点低下しているものの、順位としては一つ上げる結果となった。この背景には、他地域との相対的な評価変動に加え、沖縄ならではの観光価値が安定して支持されていることがある。沖縄県の強みは、まず「非日常性の分かりやすさ」にある。青く透き通る海や白い砂浜といった南国リゾートのイメージは直感的に伝わりやすく、国内でありながら海外旅行に近い体験ができる点が高く評価されている。
また、マリンアクティビティや離島巡りなど、都市部では味わえない体験が豊富で、リピーターを生みやすい観光地でもあり、独自の歴史や文化も沖縄の魅力を支え、琉球王国の名残を感じさせる史跡や伝統芸能、そして沖縄料理といった地域色の強さが、「観光地としての物語性」を形成している点も大きい。一方で、数値としては前年よりやや低下していることから、観光需要の分散や国内旅行全体の動きの中で相対的な変化があったと考えられる。それでもなお、圧倒的なブランド力と体験価値の高さによって上位を維持し、堂々の2位となった。

【3位】京都府 前年2位から転落 

3位となった京都府は、今回ランキングで前年の2位から順位を一つ下げ、54.8点となった。前年の60.6点から5.8点の低下が見られるものの、依然として上位を維持しており、その観光地としての存在感は大きい。京都の魅力は、何よりも「日本らしさ」を強く体現する歴史文化の厚みにある。清水寺や金閣寺に代表される寺社仏閣、祇園の町並みなど、長い歴史の中で守られてきた景観は国内外の旅行者に高い評価を受ており、四季の変化が街の風景に色濃く反映される点も特徴で、春の桜や秋の紅葉は特に人気が高い。
また、和菓子や京料理に代表される食文化、伝統工芸なども含め、「歩くだけで文化に触れられる都市」という独自の価値を持っていることが、長年にわたり高い観光意欲を支えてきた。一方で今回、得点が低下した背景には、観光地の混雑やオーバーツーリズムへの意識の高まり、また他地域の体験型観光の充実など、相対的な評価の変化が影響していると考えられる。それでもなお、圧倒的な文化資産とブランド力によって高い支持を維持しており、上位3位にとどまった。

【4位】福岡県 都市と食の強みで安定した支持で4位を維持

4位となった福岡県は、前年に引き続き同順位を維持し、49.7点を獲得した。前年の54.6点からは4.9点の低下となったものの、同県としては最高位を維持しており、安定した観光地としての存在感を示している。
福岡の強みは、「都市の利便性」と「食の魅力」が高い密度で共存している点にある。博多ラーメンやもつ鍋といった分かりやすいグルメは旅行動機として強く、短期滞在でも満足度が高い。また、天神や博多エリアを中心にショッピングやナイトスポットも充実しており、都市型観光地としての完成度が高いことが支持につながっている。
さらに、太宰府天満宮などの歴史文化スポットも近郊に位置し、都市観光と文化観光をバランスよく楽しめる点も特徴である。こうした「食・都市・文化」がコンパクトにまとまった観光構造が、上位5位以内を安定して維持する要因となっている。

【5位】神奈川県 多様な観光資源と聖地巡礼人気で復調。5位に返り咲き

5位となった神奈川県は、前年6位から順位を一つ上げ、48.2点を獲得した。前年の51.5点からは3.3点の低下となったものの、再びトップ5に返り咲く結果となった。
神奈川の魅力は、横浜・鎌倉・湘南といった多様な観光地を一度に楽しめる点にある。横浜では都市観光や夜景、鎌倉では寺社仏閣を中心とした歴史散策、湘南では海辺のリゾート体験と、異なる魅力が短距離で連続していることが強みとなっている。
また近年は、鎌倉エリアなどを中心にアニメの舞台としての注目も高まり、いわゆる聖地巡礼の目的地として国内外から訪問者が増加している。SNS上での写真投稿との相性も良く、海沿いの風景やレトロな街並みが拡散されやすいことも、若年層の支持を後押ししている。こうした「都市・自然・文化・SNS発信力」のバランスの良さが、神奈川県を再びトップ5へ押し上げる結果となった。

都道府県の観光意欲度平均、前年から低下

「今後、各自治体に観光や旅行に行きたいと思いますか」という問いに対して、「ぜひ行ってみたい」を100点、「機会があれば行ってみたい」を50点、「どちらともいえない」を0点、「あまり行きたいとは思わない」を0点として、加重平均した数値を算出した。なお、本設問で無回答のものについては0点とした。

都道府県の観光意欲度平均は、前年の42.7点から今年は40.7点となり、2.0ポイント低下した。新型コロナウイルス流行下の2021年に平均点が大幅に上昇して以降、依然として高い水準を維持しているものの、今年は低下傾向が鮮明となっている。

観光意欲度低下の背景にある複合要因

観光意欲度が低下している背景には、いくつかの要因があると考えられる。特に大きいのは、コロナ禍の影響による“反動”と、旅行を取り巻く環境の変化である。2021年は新型コロナウイルスの影響で移動や外出が制限され、「旅行に行きたい」という気持ちが高まりやすい状況にあった。その反動として、実際に旅行できない状況が観光意欲度を押し上げていた可能性がある。現在は行動制限が緩和され、旅行も日常的にできるようになったことで、“行きたい気持ち”は落ち着き、平常水準へ戻りつつある。

物価の上昇や円安の影響もあり、交通費や宿泊費が高くなったことで、以前より気軽に旅行を計画しにくい状況となっている。特に家族旅行や遠方への移動では負担が重くなりやすい。加えて、インバウンド需要の回復によって人気観光地では人出が増え、「できれば混雑は避けたい」と感じる人も増えている。

さらに、旅行の楽しみ方が多様化していることも背景にある。従来の「有名観光地へ行く」スタイルだけでなく、近場レジャーや日帰り旅行、推し活、アウトドアなどへ選択肢が広がり、都道府県単位での観光意欲としては分散する傾向がみられる。今回の調査時点(2025年6月)でもこうした流れは続いており、観光意欲度平均は前年を下回る結果になった。

連載:地域ブランド調査分析レポート

地域ブランド調査2025 調査概要

地域ブランド調査は、ブランド総合研究所が年1回実施している大規模消費者調査であり、各地域名称の全国的な認知度やイメージ、行動意向などを明らかにすることを目的としている。2006年にスタートし、今回の「地域ブランド調査2025」で20回目の実施となる。調査対象は、全国792市(2025年4月末現在)と東京23区、さらに185町村を加えた計1,000の市区町村、加えて47都道府県を含む計1,047地域である。
調査では、認知度や魅力度など全90項目の設問を設定し、各地域に対する消費者の評価を数値化している。これにより、地域のブランド力を「魅力」という観点から可視化するとともに、観光意欲、居住意欲、産品購入意欲などの結果から、評価の背景要因を多面的に分析できる設計となっている。
調査方法はインターネットアンケート形式で実施され、全国から約3万人の有効回答を得た。市区町村については、回答者1人につき弊社が指定した20地域を評価してもらい、1地域あたりの回答者数は約600人となっている。また都道府県については、回答者1人につき11または12地域を評価してもらい、1地域あたり約1,000人の回答を基に集計している。
なお、集計にあたっては年齢・性別・居住地の人口構成比に基づき、実際の人口分布を反映するようウエイトバック値による補正を行っている。

◆調査概要◆
・調査方法: インターネット調査
・回答者:  年齢20代~70代の消費者を男女別、各年代別、地域別にほぼ同数ずつ回収。
        ※日本の縮図になるように、年齢や地域人口の分布にあわせて再集計(ウェイトバック集計)。
・有効回収数:  33,449人
        ※1人の回答者は市区町村の調査票の場合20の地域について回答。1地域の平均回答者数は約591人
        ※同じく都道府県の調査票の場合は12または13の県について回答。1地域の平均回答者数は約972人
・ 調査対象 : 全国1,000の市区町村(全792市+東京23区+185町村)と47都道府県
・ 調査時期 : 2025年6月24日~7月9日
・ 調査項目 : 以下の計90項目(各地域の調査結果を数値化した項目数)
   基本指標:認知度、魅力度
   行動指標:情報接触度、観光意欲度、居住意欲度、産品想起率(食品想起率、非食品想起率)
   説明指標:情報接触経路(「旅やグルメに関する番組」など14項目)
        地域コンテンツの認知(「海・山・川・湖などの地理的名称」など17項目)
        訪問経験(「行楽・観光のため」など6項目)
        地域資源評価(「街並みや魅力的な建造物がある」など18項目)
        地域の特性(「歴史・文化のまち」など14項目)
        地域イメージ(「あこがれる」など14項目)  

◆調査項目◆
地域ブランド調査は、地域のブランド力を消費者視点から評価・測定する仕組みとなっている。
調査対象となる1,047地域に対して、「認知(地域がどの程度知られているか)」と「魅力(地域がどのように評価されているか)」の大きく2つの指標を設定し、計90項目で多面的に分析している。
特に「魅力度」では、その地域がどの程度魅力的に感じられるかを評価するとともに、その魅力が何に起因しているのかを明らかにするため、「居住意欲度」「観光意欲度」「産品購入意欲度」などの項目を設けている。また、「イメージ想起率」なども用い、地域イメージの構造を詳細に把握できる設計となっている。
さらに本調査では、出身都道府県などの回答者属性も取得しており、どのような属性の層から認知・評価されているのかについても分析できるよう設計されている。

関連ページ

・地域ブランド調査2025特設HPトップページはこちらから (過去の結果もこちらから)
・同調査概要はこちらから
・同結果速報はこちらから
・同都道府県結果はこちらから
・同市区町村結果はこちらから
・同各種報告書のご案内はこちらから
・同調査報告書のお申込み(FAX)はこちらから
・申込フォームは こちらから

≪問い合わせ先≫
株式会社ブランド総合研究所 
Tel. 03-3539-3011(代)
Fax.03-3539-3013
E-mail:  survey[アットマーク]tiiki.jp
※送信時は[アットマーク]を@(半角)に変換しお送りください。

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