東京都の認知度の順位は全国4位で、調査開始以来変化はないが、点数は東日本大震災の2011年に大きく低下した後、緩やかな上昇傾向にある。
「とても魅力的」と答える人の割合が2012年に29.6%だったのが13年には33.4%、14年には41.8%と徐々に増えてきている。
東京都を魅力的だと思う人の割合は、回答者の居住エリアによって大きく異なる。九州・沖縄に居住している人で「とても魅力的」と答えたのは30.8%いたが、東北・北海道居住者においてはわずか3.9%にすぎない。明らかな西高東低の状況だ。ただし、近畿居住者は16.2%と少なく、西日本の中でも東京都に対する魅力度は低いようだ。
一方、東京に対する居住意欲についても、地域によって大きな隔たりがある。現在、関東に居住している人で東京に「ぜひ住みたい」と答えたのは24.5%であるのに対し、その他の地域の居住者では1~5%と少ない。逆に「あまり住みたくない」と答えた人は、関東以外では3割以上いる。 魅力度が高かった九州・沖縄居住者においては、「ぜひ住みたい」と答えたのはわずか4.9%で、逆に41.5%が「あまり住みたくない」と答えている。
つまり東京は魅力的ではあるが、居住地としての魅力とは異なるということだ。これは関東以外の居住者もほぼ同様で、「ぜひ住みたい」と答えたのはいずれも2~4%と少数だ。
◆若者の居住意欲は低い
回答者の年代別に分析すると、20代では34.7%が「とても魅力的」と答えているのに対し、年代が高くなるほどこの比率は低くなり、60代では14.2%になる。東京は若い人ほどあこがれが強いという特性があることになる。
続きの記事はこちらから(週刊ダイヤモンド)
◆東京都の主な指標 (地域ブランド調査2014の結果より)
- 認知度 1位
- 魅力度 4位
- 情報接触度 1位
- 居住意欲度 1位
- 観光意欲度 4位
◆東京都区の魅力度順位 (数値は1000市区町村における順位)
- 新宿区 20位
- 港区 32位
- 渋谷区 33位
- 目黒区 40位
- 品川区 41位
◆提言 次世代へのブランド戦略を、今一度考えてみるべき
※この記事は週刊ダイヤモンド 2015年10月3日号に掲載されたものです。
週刊ダイヤモンド「勝手にケンミン創生計画」では、毎週、1つの都道府県をピックアップして、
地域ブランド調査の結果などをもとに課題を明らかにし、提言を導いています (毎週月曜日発売)
執筆・文責: 田中章雄 (ブランド総合研究所代表取締役社長)