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滋賀県 県名変更は特効薬にあらず・・・

滋賀県 県名変更は特効薬にあらず・・・

全国的な知名度の低さを解消しようという狙いで、滋賀県は以前より県名の変更について検討してきた。そして今年7月に、ついに県名変更の是非を問う県政世論調査を実施するに至った。集計してみると、県名を「変える必要がない」と回答した人が全体の82.8%を占めるという調査結果になり、県名変更の可能性は遠のいた

全国的な知名度の低さを解消しようという狙いで、滋賀県は以前より県名の変更について検討してきた。そして今年7月に、ついに県名変更の是非を問う県政世論調査を実施するに至った。

2月の県議会で県議から名称変更の提案があり、実施することになったこの調査。「結果次第では県名変更を検討する」と三日月大造知事は語っていたが、集計してみると、県名を「変える必要がない」と回答した人が全体の82.8%を占めるという調査結果になり、県名変更の可能性は遠のいた。

◆認知度より魅力度に課題

今回の県名変更の騒動のきっかけは、滋賀県の知名度の低さにあるが、地域ブランド調査の結果からは、この仮定自体が正しいとは言えないことが分かる。

滋賀県の認知度は全国25位で、47都道府県のほぼ真ん中。すなわち、県民が心配するほど滋賀県の認知度は低くはないのだ。

認知度の順位の経年変化をみると、震災に関する報道の影響で2011年と12年の順位が大きく変動(低下)しているが、認知度の点数自体は2009年からとんど変化していない。

それより問題が深刻なのは魅力度の方だろう。こちらは全国順位が39位(!)と認知度を大きく下回っており、下から数えた方が早い。すなわち滋賀県の魅力が伝わっていないことの方が重要なのだ。

だからこそ滋賀県の魅力を伝えるために、シンボルである琵琶湖や近江(これも近い淡海=琵琶湖に由来している)のブランド力を使おうと考えたくなるのは理解できなくはない。ところが滋賀県を「琵琶湖県」に名称変更するだけで、イメージが高まるのだろうか?

続きの記事はこちらから(週刊ダイヤモンド)

 

・ 滋賀県の主な指標の順位


  • 認知度        25位

  • 魅力度        39位

  • 居住意欲度     20位

  • 観光意欲度     41位

  • 食品購買意欲度  44位


・ 滋賀県のイメージ

  • 健康増進・医療福祉の地域  10位

  • IT・先端技術の地域      12位

  • 歴史・文化の地域        12位

  • 生活に便利・快適な地域    15位

  • 魅力的な商店街や店舗がある 16位


・ 提言
名より実。 生活や観光の楽しさの創出を

 

※この記事は週刊ダイヤモンド 8月29日号に掲載されたものです。

週刊ダイヤモンド「勝手にケンミン創生計画」では、毎週、1つの都道府県をピックアップして、
地域ブランド調査の結果などをもとに課題を明らかにし、提言を導いています  (毎週月曜日発売)

執筆・文責: 田中章雄 (ブランド総合研究所代表取締役社長)

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