「高知県は、ひとつの大家族やき。高知家」。
こんなコンセプトの下、高知県は2013年から「高知家」プロモーションを展開。県産品の販売拡大や観光客、移住者の増加につなげようと取り組んでいる。
昨年度は「リョーマの休日~高知家の食卓~」、今年度は「高知県のええもん、ぜーんぶおすそわけやき。高知家」としたキャンペーンを展開した。東京・銀座のアンテナショップ「まるごと高知」を拠点として外商活動を展開するなど、その積極さには目を見張る。
こうした懸命のPR活動にもかかわらず高知県の認知度は45位と低迷している。さすがに名前を知らない人はほとんどいないが、「名前しか知らない」と答えた人が6割を占めている。しかもその比率が年々増えつつある。
一方で、高知県を魅力的だと答えているのは23.6%。すなわち高知県のことを知っている人の6割が「魅力的だ」と答えていることになる。この比率の高さは特筆すべきであり、いわば高知の魅力は「知る人ぞ知る」ということなのだが、12年以降は魅力度も低下しつつあるので要注意だ。
◆食の魅力が伝わっていない
高知県は龍馬ブーム抜きでは語れない。NHK大河ドラマ「龍馬伝」の放映があった10年には、「ドラマなど」による情報接触度は東京都、北海道に次いで3位だった。ところが「旅やグルメの番組」での接触度は23位、「旅行やグルメの記事やガイドブック」では29位と出遅れた。
つまり、龍馬の魅力を食や観光などの魅力につなげられていないことになる。そして、もうひとつの原因は県民の愛着度が急低下していることだ・・・。
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・ 高知県の主な指標の順位
- 認知度 45位
- 魅力度 33位
- 情報接触度 39位
- 観光意欲度 23位
- 愛着度 30位
・ 高知県の主なイメージ
- 歴史人物などにゆかりがある 4位
- 魅力的な祭りがある 16位
- 解体地域産品がある 19位
- 食事がおいしい 23位
・ 提言
県民総出で、竜馬に続くブーム演出を
※この記事は週刊ダイヤモンド 8月22日号に掲載されたものです。
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執筆・文責: 田中章雄 (ブランド総合研究所代表取締役社長)