福岡県は二つの政令指定都市を有し、人口は約500万人。東アジアからの観光客も急増中で、経済も活性化している。まさに東アジアの中心で、九州と日本を引っ張る存在だ。地域ブランド調査における都道府県の魅力度ランキングは2009年の9位から14年の7位へと上昇している。
ところが、福岡県に対する評価は地域によって極端な違いがある。
九州・沖縄に居住している回答者の27.4%が福岡県を「とても魅力的」、42.0%が「やや魅力的」と答えたのに対して、東北・北海道に居住者している人で「とても魅力的」と答えた人は一人もいなかった。「やや魅力的」と答えた人も20.7%にすぎない
九州・沖縄居住者による魅力度ランキングでは福岡県は北海道、京都に次いで3位(魅力度48.4点)だが、関東居住者によるランキングでは8位(同26.3)、東北・北海道居住者によるランキングはなんと29位(同10.4)だ。こんなにも回答者の居住地域で評価に差がある県は珍しい。
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福岡県の主な指標
- 認知度 9位
- 魅力度 7位
- 情報接触度 10位
- 居住意欲度 6位
- 観光意欲度 10位
- 食品購入意欲度 11位
評価の高いイメージ項目
- 食事がおいしい 2位
- 買いたい土産や地域産品がある 2位
- スポーツの参加・観戦が楽しめる 5位
- 魅力的な伝統芸能、祭り、イベントがある 6位
- 道路や交通の便がよい 6位
課題
- 東日本からの評価が低い
- 食の魅力も局部的
- 県内に魅力的な市町村は多い
- 各市の魅力をどう伝えるか
提言
東日本でのブランド化に目を向けた計画を
週刊ダイヤモンドに連載中 (毎週月曜日発売)
執筆・文責: 田中章雄 (ブランド総合研究所代表取締役社長)