山形県が開発した新しい水稲(米)の品種名で、つやがあり、甘みとうま味の評価が高く、病気に強くて栽培しやすい。2010年夏の記録的な猛暑の年に、山形県産つや姫は一等米比率が98%と国内品種の最高値となり、高温耐性が強いことが証明された。
約120年前、山形県の阿部亀治氏が棚田の中で冷たい水が入り込む場所に、黄金色に熟している3本の稲を見つけた。それを持ち帰り、栽培を繰り返した結果、冷害に強く収穫量や味に優れている「亀ノ尾」が誕生した。この品種をもとに、山形県の農業試験場で10年以上にわたり交配と選抜を積み重ねて作られ、2010年に本格販売を始めたのが「つや姫」だ。
本格販売に向けて07年に「つや姫ブランド化戦略実施本部」が設置され、3カ年計画が策定。全国的な知名度を得るために他県での作付けを促すことになった。
(ブランド総合研究所 田中章雄)
第157回 つや姫
2013年09月08日更新
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