この調査は、2021年からほぼ毎年実施しており、5回目となる今回の調査は、全国に居住する18歳から79歳までの男女を対象として、インターネットを使い、2026年1月7日~13日に実施。
有効回答数19,782人の有効回答をもとに、47都道府県の出身者、関係人口の推計と、居住意欲や訪問意欲、情報ニーズなどの意識を明らかにした。
長崎出身者は人口の6割。秋田、和歌山、島根、岩手も多い
各都道府県の出身者(居住者を除く)は、最も多いのは東京都で3,054千人、次いで大阪府の1,807千人となった。
この人数を居住者数で割った「出身者の人口比」が最も多いのは長崎県で、58.2%だった。つまり、長崎県人口の6割近くに相当する出身者が県外にいるということになる。
関係人口調査の38%は「家族・親せきがいる」。過去居住者は27%
では、各都道府県と最も関係が深いと答えた人が、各地域とどのような関係にあるかを聞いた結果を、47都道府県で平均した(図3)。
その結果、「家族や親せきがいる」が38.0%で最も高く、「過去に1年以上住んでいたことがある」が27.1%で続いた。都道府県別では、「家族や親せきがいる」は秋田県(57.5%)など東北地域で高い傾向がみられた一方、「過去に1年以上住んでいたことがある」では神奈川県(47.9%)など関東地域が上位となり、人口流動や都市圏への移住経験が地域とのつながりの中心となっているようだ。
ところが、この結果は都道府県によってかなり異なっている。例えば京都府では「過去に1年以上住んでいたことがある」が最も多く36.0%だった。
次いで「通勤・通学している(していた)」が28.1%で、「家族や親せきがいる」は20.2%とこれらを下回っている。つまり回答者本人の居住が主な関係性ということになる。
また、沖縄県で最も多いのは「観光で何度か訪れた」の29.9%。「定期的に観光に訪れている」は18.2%で、観光面での関わりが強い結果となっている。
関係人口の2割にUIターン意欲あり
出身者や関係性の強い人たちによるその地域への移住意欲を聞いたところ、出身者においては「すぐにでも住みたい」は5.9%、「いつかは住みたい」が12.1%の計18.0%に移住意欲があるという結果になった(図4)。いずれも47都道府県の平均)。同様に関係性が強い人では「すぐにでも住みたい」が7.5%と出身者より高く、いつかは住みたいは12.2%の計19.7%に移住意欲がある(図5)。
これはUIターンにつながる可能性が高いことを意味している。
つまり、人口減少で悩む地域にとっては人口増加につながる大きな希望ということにもなる。
関係人口の移住意欲は都道府県によって異なっている。表6は出身者の移住意欲が高い順に都道府県を並べてみたもの。最も移住意欲が高いのは福岡県で32.5%だった。2位以下とは5ポイントを超える差となっている。次いで大分県、京都府、宮城県、山梨県と続いた。
表7は関係性が強い人の移住意欲度を高い順に並べたもの。最も高いのは沖縄県で38.9%。2位以下より10ポイント以上も高い。
次いで北海道、福岡県、東京都、福井県の順に高くなった。
なお、47都道府県の平均は19.7%で、出身者の18.1%より移住意欲が高いという結果になった。
観光や産品購入への貢献意欲が高い
では、関係人口は各都道府県にとって、移住以外にどのような効果をもたらすだろうか。出身者および関係の強い人(関係者)に「各地域で行いたいこと」を選んでもらったところ、出身者で最も多いのは「観光に行きたい」で20.5%、関係者では「帰省・訪問したい(観光を除く)」で32.7%となった(図8)。いずれも、地域にとっては観光面での経済効果が高いということになる(数字は47都道府県の平均)。
「食品を購入したい」、「ふるさと納税をしたい」は10%前後、「工芸品等を購入したい」は7%前後と、地域産品の市場拡大への効果につながる項目も、一定の効果が期待できる。
また、「祭りやイベントに参加したい」や「ボランティア活動をしたい」、「コミュニティに参加したい」などは交流の促進、「インターネットやSNSなどで魅力を伝えたい」は地域の魅力情報の発信につながる。
ちなみに、出身者では58.6%、関係者では64.3%(いずれも47都道府県平均)はいずれかを行いたいとしており、地域の活性化につながるような強い行動意欲を持っている人が多いことがわかった。
このように、各都道府県の関係人口は、各地にとって人口拡大や、地域産業の活性化に大きく貢献する可能性が高いことが明らかとなった。
本調査における、関係人口の定義
本調査では、回答者に居住地以外の出身都道府県、居住地および出身地以外で「もっとも関係が強い都道府県」をそれぞれ1つまで選んでもらい、それぞれを選んだ人を各都道府県の「出身者」、「関係者」とした。そして、出身者と関係者の合計を「関係人口」とした。
なお、前回の「関係人口の意識調査2024」では、各都道府県となんらかの関係のある人(一人が複数の都道府県の関係人口となりうる)を“広義の関係人口”として推計したが、今回の調査ではより関係性の強い人について調査している。
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調査報告書について
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価 格: 49,500円(税込)※電子データにて納品(紙の報告書はありません)
納 品 物: データCD(報告書PDF、帳票Excelを収録)
備 考: 報告書は縦A4、144ページ
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第1部 調査概要
調査の目的や方法、設問構成や本調査で取り扱う指標の定義等についてとりまとめています。
第2部 回答者と各都道府県の関係性
回答者と各都道府県の関係性について、出身県や来訪県、また関係県とその関係性について調査結果を取りまとめており、その結果から算出される各県の推計人口も収録しています。
第3部 出身・関係県に対する行動経験・意欲
出身県・関係県に対する訪問頻度や移住意欲といった行動経験・意欲に関する調査結果を収録しています。
第4部 都道府県別結果
第2部・3部で各項目別に収録した内容を都道府県別で取りまとめて再録しています。
第5部 回答者属性・調査票
調査全体の属性結果や調査票を収録しています。
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長崎県に次いで多いのは秋田県で57.3%、和歌山県、島根県、岩手県と続き、いずれも県人口の50%を超えている。(表1。出身者の人口比が高い順に並べた)。
出身者の人口比が高いということは、県外流出する率が高いということでもあり、ランキング上位には人口流出が進む都道府県が多いことになるが、言い換えれば各県にルーツを持つ人が県外に多いということでもある。
次に、居住者や出身者以外で「最も関係が深い」と思う都道府県を選んでもらった結果をもとに、各都道府県の「関係者人口」を推計すると、最も多いのは東京都で5,699千人だった。
出身人口と同様に居住者数で割った「関係者の人口比」を求めると、最も高いのは京都府で116.2%だった(表2)。同府の関係者数は2,028千人で、人口を上回っていることになる。同府に次いで高かったのは沖縄県で100%を超えている。山梨県、長野県、佐賀県、鳥取県なども出身者率が高くなっている。
(こうして求めた出身者と関係者の合計を「関係人口」と定義した)