設問「まちの特性想起」について
設問「まちの特性想起」は、「歴史・文化のまち」、「学術・芸術のまち」など14項目の特性について、調査票で提示した各地域名称について当てはまる特性項目を選択、その回答率を算出している(複数回答可)。同設問は2007年調査から質問項目として加え、毎年調査を行っている。
そのうち、今回は「教育・子育てのまち」の結果に焦点を当てる。
流山市の想起率経年変化
「教育・子育てのまち」のイメージ想起において、流山市(千葉県)が前年の7.3%(18位)から今年10.5%で、同市は本項目初の全国1位となった。同市は2018年までは全国平均をやや上回る想起率で推移していたが、2019年以降想起率が上昇。特に2022年以降は急激に想起率を上げている。
【「教育・子育てのまち」想起率上位市(2023)】
【流山市の「教育・子育てのまち」想起率推移】
関東居住者からの想起が中心
上記の結果は単純集計値、つまり「全国からみた結果(想起率)」となっている。
そこで、ここでは回答者の居住地別結果(全国を「北海道・東北」など6区分に分け集計)の経年変化※を見てみる。すると、流山市が属す「関東」居住者からの想起率が常に単純集計値を上回っている。さらに2019年以降からは、突出して高くなっている。2023年結果では、他区分の居住者の想起率が10%未満の中、関東居住者に限ると20.9%の想起率となっている。
※2016年調査から、回収サンプルの年齢をそれまでの「60代まで」から「70代まで」に変更したため、本項および後述の年代別の属性別分析では、2016年以降のデータ8年分を使用している。
【流山市の「教育・子育てのまち」想起率のうち回答者居住地別結果推移】
30代を中心とした若年層の想起が先行。今年は50代以上にも広がる。
次に、回答者の年代別の経年変化をみてみる。まず想起率が上昇を始めたのは、30代を中心とした20代から40代の若年層となっている。同年代では、2019年から2020年以降に想起率が徐々に高まる傾向がみられる。さらに2022年以降は、50代以降の想起率が急上昇していることがわかる。2023年には50代以上の各年代の想起率が、40代以下よりも高くなっている。同年の想起率急上昇は、主に50代以上の高年齢層の結果によるものとなっている。
【流山市の「教育・子育てのまち」想起率のうち回答者年代別結果推移】
【「まちの特性想起」調査項目一覧】