栃木県小山市では、地域資源「本場結城紬」を活用した観光誘客調査業務の一環として、「ユネスコ無形文化遺産 本場結城紬の魅力体験モニターツアー」を、平成29年3月24日(金)に市外から6名の参加者(東京都3名、神奈川県3名)を集めて実施した。
結城紬はユネスコ世界遺産に登録
結城紬とは、小山市の東部、鬼怒川に面した地域などで生産されている高級絹織物。真綿から指先で糸をつむぎ出し織り上げるまで、すべて手作業によって完成される結城紬は、独特のぬくもりと上品な風合いを漂わせている。平成22年にはユネスコ無形文化遺産に登録されている。
今回のモニターツアーは、小山駅西口にある結城紬の体験と情報発信拠点である「おやま本場結城紬クラフト館」を起点とした新たなコースづくりのために実施された。このツアーで本場結城紬の魅力を多くの人に知ってもらい、結城紬の産地の活性化につながることが目的である。
参加者は、おやま本場結城紬クラフト館で結城紬の魅力に関するレクチャーを受け、糸つむぎ、地機織りの実演を見学した後、さっそく結城紬を着付けてもらい、市内散策に出かけた。ランチをとり、印象的な灯篭が並ぶ参道を抜けて須賀神社に行ってお参りし、“開運のまち小山”を象徴する小山評定跡※を訪問してクラフト館に戻るというコースを楽しんだ。
※小山評定:会津征伐に向かうため小山に来た徳川家康が石田三成挙兵の報を受け、諸武将を招集して急遽開いた軍議。武将たちが家康に従うのを確認し関ヶ原の合戦に臨むことを決めた。
翌年(2018年)4月1日~6月30日には、デスティネーションキャンペーン(DC)「本物の出会い 栃木」の開催も予定されており、今年4月からはプレDC期間と位置付けられている。また、4月16日(日)まで「2017年 第53回おやま千本桜まつり」も小山市をあげて大々的に行われており、4月9日には「おやま思川桜グルメまつり」も開催するなど、観光客の集客には特に力を入れている。本場結城紬を始めとした豊富な地域資源は、特に、観光の目玉としての期待が高まっている。
(左:結城紬をまとったモニターツアーの参加者 右:地機織りの実演を見学する参加者)
(左:須賀神社で宮司さんの話を聞く参加者 右:小山評定跡にて甲冑隊と記念撮影)
[caption id="attachment_3614" align="alignleft" width="225"] 結城紬を着て市内を散策[/caption]