ニシン漁で発展の基盤を築いた小樽市。明治13年、小樽-札幌間に日本で3番目の鉄道が開通、明治32年に小樽港が国際貿易港に指定された。積み荷を保管する木骨石造倉庫が建設され、石造り倉庫100棟を含む250もの倉庫が並んだ。
昭和41年に市街地を通る国道5号線の交通停滞を解消し、小樽港の流通機能の充実させるために、運河を埋め立ててバイパス道路を建設する計画が明らかになった。石造倉庫群も取り壊される計画に対して「小樽運河を守る会」が結成され、大規模な住民運動に発展。昭和54年に計画縮小が議会で決議されたのをきっかけに注目を集め、年間600万人もの観光客を集める観光地に発展した。
開拓の歴史を物語る古い倉庫を活用した町並みは商業施設や観光施設に改装され活用されている。かつてニシンの保存倉庫だった時に使用したトロッコのレールが今も敷かれたままの店舗もある。
(ブランド総合研究所 田中章雄)
※当記事は、2013年2月25日発行の日経MJ(日経流通新聞)に「地域ブランド AtoZ」として掲載しています。記事は日本経済新聞社の許諾を得ています。 無断での複製・複写・転載を固く禁じます。

第130回 小樽運河
2013年02月25日更新
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