第71回：下呂温泉

江戸時代の儒学者・林羅山が有馬温泉、草津温泉とともに、日本三名泉に数えたことから、「日本三名泉」と称されている中部地方の銘泉。1000年ほど前に下呂市街を流れる益田川の河原に湧出しているところを発見された。その河原に下呂温泉のシンボルとも呼べる噴泉池という露天の共同浴場がある。脱衣所・風呂を仕切る壁もなく、混浴で入浴は無料。

約10年前に冬の集客イベントとして音楽に合わせて花火を打ち上げる「花火ミュージカル」を12月に実施。１月から３月までは「花火の歳時記」と銘打って、毎週土曜日に冬の花火を打ち上げ、寒さで集客が鈍りがちな冬の期間のイメージアップと、若い世代の顧客満足度アップにつなげている。

さらに、下呂の「Ｇ」を冠したＧグルメやＧスイーツなど地元食材を使った食事や、3000個のキャンドルイルミネーションなどで、温泉街全体で取り組んでいる。

（ブランド総合研究所社長　田中章雄）

 

※当記事は、2011年12月19日発行の日経ＭＪ（日経流通新聞）に「地域ブランド　AtoZ」として掲載しています。記事は日本経済新聞社の許諾を得て います。 無断での複製・複写・転載を固く禁じます。