総務省の「緑の分権改革推進会議」分科会は、青森県八戸市のB級グルメ、「八戸せんべい汁」がもたらす経済波及効果が最大で年間約563億円に上るという試算結果を発表した。
試算にあたっては、八戸市を訪れた人を対象に実施したアンケート(有効回答者数220人)をもとに算出した消費単価に、せんべい汁に関係するビジネス客や観光客の入り込み数を乗じた。この結果、飲食や宿泊、交通費などの直接効果額は376億5,500万円。直接効果に伴う各産業の生産増をもとに八戸市産業連関表などを用いて推計した間接効果額は186億5,600万円と算出された。アンケートにおいて(1)せんべい汁に関する商談、(2)せんべい汁の飲食、購入、(3)主な目的ではないが、購買・飲食意欲がある――とそれぞれ回答した人数を反映しており、仮に(3)を除いた場合、経済波及効果は大幅に減るが、それでも81億7,000万円の経済波及効果が算出されている。また報告書では、こうした経済波及効果のほかに、新聞などの報道機関に多数取り上げられた2010年の広告・宣伝効果が1億円超と試算している。
報告書をまとめた推進会議は、総務副大臣を座長に有識者らで構成されており、観光資源活用や地場産品ブランド化などを検討する第2分科会が、B級グルメの代表格として、今回八戸せんべい汁を調査の対象に選んだ。
八戸せんべい汁、年563億円の経済効果と試算
2011年08月30日更新
総務省の「緑の分権改革推進会議」分科会は、青森県八戸市のB級グルメ、「八戸せんべい汁」がもたらす経済波及効果が最大で年間約563億円に上るという試算結果を発表した。
この記事のライター
関連記事
10月13日(金)に虎ノ門実業会館(東京都港区)にて、地域ブランド調査2023記者発表会を開催いたしました。メディア各社にご出席いただいたほか、オンラインでの配信も行いました。
公開: 2023-10-11 16:47:44
毎年秋の風物詩となっている「都道府県魅力度ランキング」
これは全国47都道府県と1000の市区町村に対して、3万人以上の消費者が80項目以上の観点から評価するという大規模調査。
その調査結果から、これまでに紹介したことのない特別な小ネタを10回にわたってお伝えします。
第1回目の今回は、「なぜ、上位ランキングは変動しないの?」です
公開: 2023-08-07 09:56:00
日本各地には、その地域特有の産品がある。そこで認知度の高い産品のランキングを作成した。出典は「都道府県魅力度ランキング」で知られる「地域ブランド調査2022」の1000市区町村版から、各地の伝統工芸品や地場産業品の購入意欲度の順とした。その結果1位は今治タオルとなったが、そのランキングには大きな課題が浮かび上がってくる。
公開: 2023-04-19 17:24:53
日本各地には、その地域特有のお祭りがある。そこで認知度の高いお祭りのランキングを作成した。出典は「都道府県魅力度ランキング」で知られる「地域ブランド調査2022」の1000市区町村版から、各地のお祭りの認知度の順とした。その結果1位は阿波市。ちなみに「阿波踊り」で著名な徳島市は10位。
公開: 2023-04-06 12:56:18
都道府県魅力度ランキングは45位と低迷する埼玉県。ところが「教育・子育ての県」のイメージでは2年連続で日本一! 埼玉県の魅力の現状を分析し、地域ブランドとしての問題点と、上昇のポイントをまとめてみた
公開: 2023-01-01 21:44:00
最新記事
鹿児島県のPR拠点である「かごしま遊楽館」の3階 鹿児島ブランドショップ東京店(東京都千代田区)」において実施している、知覧茶・焼酎の試飲や鹿児島の伝統工芸品を体験していただく定期サロン 「食とものづくり体験サロン」3回めとなる12月は、薩摩焼窯元 紫陶の柳 信一郎氏による絵付けワークショップの開催が決定しました。ただいま参加者を募集しています。
公開: 2024-11-19 17:36:44
地域ブランド調査では、各地域名称に対して、魅力度の他にも様々な調査項目を設け、認知、イメージ、行動意向を調査している。
本項では食品想起率について、「北海道」を事例に結果を紹介する。
公開: 2024-11-06 15:00:00
株式会社ブランド総合研究所は、このたび国内有力企業のSDGsの取り組みを消費者視点で評価する「企業版SDGs調査2024」を実施致しました。
公開: 2024-11-01 09:00:00
地域ブランド調査では、各地域名称に対して、魅力度の他にも様々な調査項目を設け、認知、イメージ、行動意向を調査している。
本項では、調査対象のうち1,000市区町村の2015年から2024年の結果から、観光意欲度の平均推移について紹介する。
公開: 2024-10-30 17:16:01