2020年3月に実施した「企業版SDGs調査」の結果で、対象となった全210社に対し、認知度、好感度、利用経験、就職意欲、投資意欲といった項目の関連性を分析したところ、SDGs取組への評価と企業好感度の間には強い相関があることが明らかになった。
調査概要
調査概要については、以下のページを参照
「企業版SDGs調査2020」調査概要と報告書の構成
SDGsは好感度を高める
SDGsはプラスイメージを高める効果
SDGs評価の順位で対象企業を4つのグループに分けて、それぞれのグループでの好感度を算出してみた(下表)。
1位~50位の企業の平均では、「とても好感が持てる」との回答は平均17.7%、「少し好感が持てる」は33.4%と、合計で51.1%と半数以上の回答者から好感が持たれていた。これは210社平均(「とても好感が持てる」11.5%、「少し好感が持てる」26.4%の計37.9%)よりはるかに多い。
つまり好感を持っている人の割合は、上位50社では平均より35%ほど高い(51.1÷37.9=1.35)ということになる。
一方、「あまり好感が持てない」「全く好感が持てない」というネガティブな回答の割合についても同様に27%ほど低下(4.7÷6.4=0.73)させる効果があった。
このことから、SDGsへの取組は企業の好感度を高める効果があるという結果が導けた。
SDGsの取組評価の順位が高い方から50~60社ごとに4つのグループを作り、それぞれのグループの好感度の設問の結果をまとめた。ただし、認知度による差を排除するために、各社を「知らない」と答えた人の回答は除外して集計した。
結果は、順位が高いほど「とても好感が持てる」「やや好感が持てる」との回答率が高くなる一方で、「あまり好感が持てない」「全く好感が持てない」の回答率は低くなるという結果になった。
なお、調査対象とした210社のSDGsの取組評価の結果については、以下のページを参照のこと。
企業版SDGs調査2020 結果発表。1位はトヨタ
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このグラフは、企業版SDGs調査で対象となった企業のSDGs取組評価の点数を横軸に、好感度を縦軸に取ったグラフに、調査対象210社の結果をプロットしたもの。
SDGs取組評価が高いほど好感度が高くなる傾向にある。グラフの中心にある直線は近似直線で、相関係数(R=0.798)、決定係数R2=0.632)と、非常に強い相関があるという結果になった。
※SDGs取組評価
各社のSDGsへの取組について「とても評価している」、「少し評価している」、「どちらでもない」、「あまり評価していない」、「全く評価していない」、「知らない」から選択してもらい、加重平均(とても=100点、少し=50点、他は0点)した結果。
※好感度
各社について「とても好感が持てる」、「少し好感が持てる」、「どちらでもない」、「あまり好感が持てない」、「まったく好感が持てない」、「知らない」から選択してもらい、加重平均(とても=100点、少し=50点、あまり=-50点、全く=-100点)した結果。