食品関連企業のSDGs取組評価
2020年3月に実施した「企業版SDGs調査」において、食品関連企業27社のうち、SDGs取組評価が1位となったのは、アサヒビールだった(全210社中2位)。SDGsに「本格的に取り組んでいる」という評価が9.1%、「少し取り組んでいる」という評価は14.3%。公正な取引、働き方改革などの項目に高い評価を得ている。
2位はサントリーで、環境活動、社会貢献、文化・芸術活動の情報発信がいずれも全210社中1位。環境への取組の評価も1位で、SDGsを認知していない人も含めて幅広い層から高い評価を得ている。
3位のカルピスは「商品やサービスが信頼できる」が全210社中1位(23.9%)。この項目では、カルビー、味の素、カゴメ、森永製菓など食品関連の企業が上位を占めている。
同じく3位でサッポロビール、4位がキリンビール、5位がヤクルトと続く。ヤクルトは、「女性が働きやすい」という項目で、全210社中2位(15.5%)となった。
また、カルビーは「生活を豊かにしている」で1位(11.8%)、情報接触率(*)の1位はキユーピー(77.7%)など、全社の中でも高い評価を得る食品関連企業が多かった。
(*)情報接触率(リーチ率)・・・「各社の情報は主にどこで入手しましたか」という設問で、「テレビ番組やニュース」、「新聞記事」、「環境やESG、IR等の報告書」など13項目(複数回答可)のうち、いずれかを選んだ人の割合
具体的な企業活動についての評価
「各社がSDGsへの取組をしていると思いますか」と聞いたところ、食品関連27社の平均で、「本格的に取り組んでいる」の回答は5.6%だった。「少し取り組んでいる」は13.0%で、合計18.6%が評価しているという結果になった。
ESG活動で評価の高い項目(食品関連27社の結果上位)
ESGの観点から20の項目について企業を評価してもらったところ、食品関連の27社の平均で最も高かったのは「商品やサービスが信頼できる」で17.7%だった。次いで高かったのは「環境に配慮している」で12.3%。「地域に貢献している」、「雇用を生み出している」、「社会貢献活動をしている」が9%台で続くという結果となった。
調査概要
企業版SDGs調査2020は、調査では、国内の主力企業のSDGsへの取り組みや、ESG活動に対し、一般消費者やビジネスマン、投資家、SDGsに興味を持っている層などのステークホルダーによる評価を行い、それを数値化する調査として、2020年3月にインターネットで調査を実施した。
調査対象は業界ごとに売上規模の大きい企業およびSDGsへの取り組みが盛んな企業210社。調査対象者は調査モニターの中から年代、性別が均等になるように回収した。
・調査方法:インターネット調査
・調査対象:業界ごとに売上規模の大きい企業およびSDGsへの取り組みが盛んな企業を中心にブランド総合研究所が独自に210社を選定
・回答者:登録調査モニター(20歳以上)から年代、性別を均等に回収
・回収数:10,500人(各企業は500人)
・有効回答数:9,561人(不完全回答および信頼性の乏しい回答を除いた)
・調査時期:2020年3月5日~3月11日
・調査項目:企業評価指標:認知度、好感度、利用経験、投資意欲、就職意欲
企業情報の接触:商品、株式、環境、スポーツ等(12項目)
情報入手経路:TV、新聞、Web、環境・IR報告書等(13項目)
SDGs評価指標:各社のSDGsへの取り組みの評価(5段階)
ESG活動評価:環境、地域、CSR、雇用、女性、教育、法順守等(20項目)
ESG関連行動:投資経験、SDGs認知
回答者属性:居住地、年代、性別、婚姻、子供の有無、職業、世帯年収、住居
自由意見:各社の企業活動に関する自由意見
調査報告書
・「企業版SDGs調査2020」
総合報告書+個別レポート(対象企業+競合2社):350,000円(税別)
・上記の他に「地域版SDGs調査2019」、「市版SDGs調査2020」の報告書もあります
・パンフレット 企業版SDGs調査パンフレット
・申込書 企業版SDGs調査申込書
・お申込み 申し込みフォーム
・お問い合わせ 問い合わせフォーム
食品関連企業のSDGs取組評価上位企業