横浜市で栽培されている梨の統一ブランド。品種は約6割が豊水で、3割強が幸水。スーパーや青果店では販売されず、生産者が直売所や通販などで販売している。朝に樹上で完熟した梨を収穫して販売するため、新鮮であることと、大玉で糖度も高いという品質の良さが評価され、生産量が追いつかないほどの人気になっている。横浜産の果実というイメージの良さと希少性から、横浜市民に贈答用品として使われることや、地方から注文を受けることも多い。
横浜で本核的な梨の栽培が始まったのは昭和20年代。当初は知名度が低く、看板や新聞折込チラシなどで宣伝をしたり、梨農園にミニSLを走らせてPRと集客に結びつけたりしていた。昭和40年代には観光梨園が整備されるようになった。なお、神奈川県二宮果樹公園に菊水という品種の原木があり、天然記念物に指定されている。
(ブランド総合研究所 田中章雄)
第160回 浜なし
2013年09月30日更新
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