結果概要
株式会社ブランド総合研究所は、このたび東京都内にある全国の道県のアンテナショップに対して、その利用実態を明らかにする「第6回アンテナショップ利用実態調査」をインターネットを利用して実施しました。
その結果、都内に34店ある道県のアンテナショップの中で最も利用度が高いのは有楽町にある「北海道どさんこプラザ」で、回答者の9.6%に来店経験がありました。前年同時期の7.4%より2.2ポイント増加しています。次いで2番目に来店率が高いのは「沖縄・銀座わしたショップ」で4.2%。3位は池袋の「宮城ふるさとプラザ」で2.8%でした(対象としたのは道県のアンテナショップで、市町村や一般企業・団体が運営する店舗は対象外)。
34店の平均は1.44%で、これは前年の平均1.13%より0.32ポイント上昇しており、コロナ禍における感染防止対策が進む中で、訪問客が戻りつつある状況が明らかになりました。
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◆1年間に30%がアンテナショップに訪問。過去も含めると、60%が訪問経験あり。
現在、東京都内には、全国の道県のうち34のアンテナショップがある(1都2府の店はないため、ここでは「道県」と称す。また、1県で複数を出店している場合もある)。
そこで、まず首都圏に住む方に、これまでに道県のアンテナショップに行ったことがあるか否かを聞いてみた。その結果が右のグラフ。
「行ったことがない」との回答は39.7%、すなわち6割を超える人(60.3%)は訪問経験がある。そのうち、およそ半数(29.7%)は、「過去に行ったことがあるが、最近1年間には行っていない」と答えており、30.6%が1年間にアンテナショップへの訪問経験がある(「来店率」と表記)という結果になった。
ちなみに、1年間に複数回以上行くというリピーターは全回答者の22.6%を占めている。その中でも「ほとんど毎日」と答えた人もいる(0.7%)。
この訪問率を回答者の属性別に分析すると、東京都民では38.6%で、千葉県民が27.6%、埼玉県民が24.5%、神奈川県民が23.9%となった。また、男性は29.5%に対し、女性は31.5%と女性の方が多いが、その差は決して大きくはない。
年代別では、各年代とも30%前後と大きな差はないが、回答者1人当たりの延べ年間訪問回数の平均は、60代以上では8.7回、50代では8.9回に対し、20代では27.0回とかなり多い。若い世代が繰り返し訪問(利用)するという傾向があるようだ。
◆来店率1位は北海道どさんこプラザ。34店平均の来店率が大幅増
「過去1年間(2021年9月~22年8月)に行った(訪問・利用した)ことがある店をすべてお選びください」という設問において、34店の中から複数選んでもらった結果を、利用率の高い順にランキングにした。
前年からの伸びが最も大きいのは「北海道どさんこプラザ」で、次いで「宮城ふるさとプラザ」だった。(「いきいき富山館」は前年の調査対象外)
上位20店のうち、銀座に位置しているのが半数に近い9店。有楽町が3店、日本橋が2店となっている。なお、2位の「沖縄・銀座わしたショップ」は2023年2月に有楽町の交通会館に移転する予定だ。
なお、調査対象の34店のうち、30店は1年間の利用率が前年より伸びている。34店平均では1.44%と、前年の1.13%から大幅増となった。
◆若い人が多い秋田、女性が多い栃木
次に、過去1年間に来店したことがあると答えた人の平均年齢を店舗ごとに求めて、それを若い順に並べてみた。その結果、最も平均年齢が低いのは品川にある「あきた美彩館」で、平均年齢は44.8歳だった。
次いで若いのはスカイツリーのあるソラマチに位置する栃木県の「とちまるショップ」で45.1歳、そして池袋の「宮城ふるさとプラザ」の順になり、くしくも上位はいずれもアンテナショップが集中する銀座周辺とは異なる立地の店が並んだ。
また、女性の比率が多い店舗の順に並べてみると、最も高いのは「とちまるショップ」で65.2%、次いで「銀座わしたショップ」の62.1%となった。このランキングでは上位10位までのうち6つが銀座に位置する店舗となった。出店場所により、客層の特徴が表れている。
◆半数以上がお菓子を購入。魚関連、レトルト、調味料も多い
アンテナショップでよく購入する商品を尋ねたところ、最も多かったのはお菓子で、利用したことがある人のうち半数以上にあたる53.3%がよく購入すると答えた。女性は63.7%と高いが、男性でも41.8%と4割以上がよく購入すると答えている。
次いで多かったのは魚介類および水産加工食品で18.8%。女性が15.8%に対し、男性は22.1%と高い。一方、レトルトなどの加工食品は18.5%と続いて高いが、こちらは男性の16.6%に対して女性は20.2%と高い。日本酒や地ビールなどのアルコール飲料は男性、調味料は女性がそれぞれ異性の2倍近い購入率となっている。
◆本格的な飲食の利用が多い山形、秋田。どさんこプラザはソフトクリーム中心
アンテナショップには飲食部門が併設されているケースが多い。本格的なレストランもあれば、カフェのように飲み物や軽食を提供する店、お酒とつまみを提供する居酒屋のような店など様々。
その利用状況を聞いたところ、最も利用度が高いのは「北海道どさんこプラザ」となった。同店では、ソフトクリームの利用が多いようだ。
2位の「おいしい山形プラザ」の飲食店は、同県出身の著名イタリア料理シェフ奥田政行がプロデュースした「ヤマガタサンダンデロ」で、山形の食材を使った本格的なイタリアンの店。
品川の「あきた美彩館」はきりたんぽ料理など、地元・秋田県ならではの料理が堪能できる料理店だ。
<調査概要>
「第6回アンテナショップ利用実態調査2022」は、20歳~79歳の男女を対象に、2022年9月9日から11日にかけてインターネットで調査を実施し、首都圏(1都3県に住む計20,000人を対象として実施し、男女および年代(60歳~79歳は「60代以上」とした)別にそれぞれ均等に回収した。ただし、不完全回答など信頼性の低い回答を除く計19,917人の有効回答をもとに分析した。
調査対象は東京都にある、道県のアンテナショップで34店。市町村や一般企業が事業主体となっている店舗は対象外とした。
回答者には、それぞれの店舗への訪問経験や、商品の購買経験、併設している飲食店の利用経験などについて聞くとともに、今年度から新たにアンテナショップが運営しているECサイト(ネット通販)の利用経験や、アンテナショップに望むことなどの設問を加えた。
特設サイトは以下をクリック
アンテナショップ利用実態調査
・ 調査方法 インターネット調査
・ 調査対象 登録調査モニター(約450万人)から首都圏在住で20歳~79歳の男女
・ 総回収数 計20,000人 (各年代別に男女2000人ずつを回収。60代以上には70代を含む)
・ 有効回答数 計19,917人 (不完全回答など信頼性の低い回答は集計の対象外とした)
・ 調査時期 2022年9月9日~9月11日
・ 調査項目 全体指標: 都内アンテナショップの利用頻度、購入する商品分野
各店の利用状況: これまでの利用経験、過去1年間の利用状況
商品の購入状況: 各店での来店時の商品購入状況
観光情報の入手: 各店での来店時の観光情報の入手状況
来店意欲: 各店の来店意欲
飲食経験: 併設飲食店の利用経験
ECサイト利用: ECサイト(ネット通販)の利用経験
自由意見: 道県のアンテナショップに望むことや改善してほしいこと
<調査報告書>
・報告書冊子 (価格は税込)
総合報告書: 69,300円 総合報告書(約100ページ)
オプション: データCD:33,000円 (各店の評価データをEXCELで提供)
・個別報告会・セミナー (価格は税込、交通費、報告書別途)
調査結果を基にセミナーまたは研修会を実施: 110,000円(1時間程度+意見交換会)
※購入をご希望の方は下記問い合わせ先までご連絡ください。
問合せ先
株式会社ブランド総合研究所 (担当 摺木)
Tel. 03-3539-3011(代) Fax.03-3539-3013
E-mail: project(アットマーク)tiiki.jp
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