主要項目結果
地域ブランド調査では、各地域名称に対して84項目の調査項目を設けています。そのうちの1項目である「魅力度」を説明変数とし、各地域がどのような側面から“魅力的”と評価されているかを他の調査項目結果から説明する構成となっています。市区町村結果では魅力度上位50市町について、魅力度に加え、認知度、居住意欲度、観光意欲度の結果を紹介します。
最も魅力度が高かったのは京都市で点数は51.9点。2017年以来3年振り3回目の1位となりました。同市は、認知度で2位と高い周知性に加え、観光意欲度で3位、居住意欲度で5位と高い評価を得ています。また、地域資源評価のうち歴史に関連する項目の評価が突出して高いのも特徴です。
市区町村結果では都道府県と異なり、周知性(認知度等)の面で地域間に大きな差があります。上位では、屋久島町(鹿児島県)などで他上位市よりも認知度は低くなっているものの、魅力度では上位に入っている地域がみられます。
1000市区町村の結果から、魅力度を従属変数、今回紹介した3項目(認知度、居住意欲度、観光意欲度)を独立変数とした重回帰分析を行うと、決定係数(修正R二乗)は0.9474と非常に高い値となっています。また、特に観光意欲度が魅力度に影響を与えており(標準偏回帰係数0.6834)、次いで認知度(同0.1904)、居住意欲度(同0.1692)が影響を与えているという結果となっています。
なお、都道府県ごとの結果をみると、上位50位以内に北海道内の市が8市入っており最多となっています。北海道は都道府県別結果でも最も魅力度が高くなっています。次いで多かったのは神奈川県で5市町が50位以内に入っています。
魅力度について(スコア算出元の回答者割合)
魅力度を算出する際に用いた「とても魅力的」、「やや魅力的」の回答者割合を紹介します※。
最も魅力度の高かった京都市は「とても魅力的」が33.5%、「やや魅力的」が36.9%で回答者のうち70.4%が同市を”魅力的”と回答しています。魅力度2位の函館市は「とても魅力的」が25.8%、「やや魅力的」が51.1%と「とても魅力的」の回答者割合は京都市よりも少なくなっていますが、同市を”魅力的”と回答した合計割合は76.9%と京都市よりも多くなっています。
※魅力度は、提示した地域名に対して「どの程度魅力的に思うか」を質問し「とても魅力的」から「まったく魅力的でない」までの5段階評価で回答してもらい、そのうち「とても魅力的」と「やや魅力的」と各地域を「魅力的」と回答した回答者割合のみを反映し、それぞれ選択肢に付与した点数(重み)を加重平均したものです。
魅力度=100点×「とても魅力的」回答者割合 + 50点×「やや魅力的」回答者割合
※上記で紹介している回答者割合は小数点1位までですが、魅力度を算出する際は回答者割合の小数点2位以下の結果も用いているため、各結果に差異が生じる場合があります。
【魅力度回答者割合】
【魅力度上位50位市区町村の主要項目結果】