農林水産品の地域ブランド化を進めるための「特定農林水産物等の名称の保護に関する法律」(地理的表示法)が6月18日の参院本会議で可決され、成立した。1年以内に施行される見通し。
この法案は、地域の特色ある農林水産物について、一定の品質基準を設けた上で、産地名を含んだ商品名を「地理的表示」として保護するもの。従来の地域団体商標では、品質や原材料などを特定していないものが多かったため、商標権を所有している団体が明確な商標権の使用ルールを定めていない場合は、低品質なものや、原材料がその地域のものでない商品であっても商標を使用することを妨げられない。また、原則として商標権の所有者が不正使用等を管理する必要があるため、厳しい取り締まりができず、違法な使用が放置されることも少なくなかった。その結果、ブランド力の低下や価格競争などを引き起こすことになっていた。
地理的表示では、自然や伝統、独自製法等に裏づけられた、その土地ならではの高品質な農産品や食品を認定することで、不正な表示があった場合は国が取り締まる。
地理的表示保護制度は欧州連合(EU)が専攻しており、イタリアなど世界100カ国以上で導入されているが、日本では酒税法でぶどう酒および蒸留酒、清酒などによって地理的表示に関する基準を定めているが、農林水産物や食品での制度の制定が遅れていた。
今後、ブランド化を目指す産地は、生産者団体などが産品の名称や生産地、製造方法、特徴などの情報の登録を申請し、それが認められれば地理的表示として登録されることになる。
生産地がことなる「模倣品」や、認定された製法や品質を満たしていない「粗悪品」などが登録された地理的表示を使用した場合は「不正表示」とされ、国が排除や罰金、懲役などを命じる。
今後、制度の普及や、産地での品質基準作成等に係る助成等を行うことになる模様。
参考:農林水産省地理的表示保護制度研究会
特定農林水産物の名称の保護に関する法律案(概要)、法律案要綱、法律案
地理的表示法が成立。地域の特色ある農林水産物の保護へ
2014年06月20日更新
農林水産品の地域ブランド化を進めるための「特定農林水産物等の名称の保護に関する法律」(地理的表示法)が6月18日の参院本会議で可決され、成立した。1年以内に施行される見通し。
この記事のライター
関連記事
農林水産省は、「農泊」の商標の登録および管理を開始した。今後は「農泊」という文字を商品やサービス等に使用する場合に、使用許諾申請が必要となる。
公開: 2018-07-25 09:16:12
地域で育まれた名産や名物、特産など農林水産物・食品が国内外の消費者に受け入れられている。この農林水産物・食品などの地域ブランドを守るための新たな制度、地理的表示保護制度がスタートし、登録申請の受付が始まった。夕張メロンや神戸ビーフなど全国の12の産品の登録申請の内容が公示された。
公開: 2015-11-08 10:26:14
農林水産省補助事業として地理的表示保護制度活用支援中央窓口(愛称:GIサポートデスク 0120-954-206)が5/15に開設された。
公開: 2015-05-18 22:36:05
2月23日、「知的財産戦略」を経営戦略に活かし、沖縄らしい新たなビジネスを創出するためのビジネスゼミ「OKINAWANビジネス創出ゼミ」のビジネスプラン発表会が沖縄県市町村自治会館で開催された。
公開: 2015-02-25 12:31:12
ブランド総合研究所では、沖縄地域の中小企業において、企業経営における知的財産戦略の価値及び重要性を認識していただき、知的財産戦略を軸とした経営基盤の構築及び定着を促進するための支援を行うとともに、知的財産経営を支える人材の育成を行うことを目的とした「エグゼクティブ」向けのビジネス創出ゼミを開講。
公開: 2014-08-21 10:07:56
最新記事
首都圏在住者で、滋賀県に居住したことがある20代、30代の若年層のうち、61%が滋賀県への移住に興味を抱いていることが、滋賀県の首都圏におけるアンテナショップなどの情報発信拠点「ここ滋賀」が実施した調査で明らかになった。
公開: 2026-10-13 18:41:54
「地域ブランド調査2026」の都道府県魅力度ランキングの結果から、九州各県のランキングを紹介。最も評価が高かったのは福岡県で全国7位でした。そして長崎県が8位に上昇し、宮崎県は6つランクアップして24位に。熊本県、大分県、佐賀県、鹿児島県の結果は・・・
公開: 2026-10-09 13:09:15
「地域ブランド調査2026」における都道府県の魅力度の伸びを比較したところ、全国で最も魅力度が伸びたのは大阪府でした。前年の35.6点から40.9点へと、5.3点の伸び。次いで、東京都が3.8点、新潟県と高知県が3.2点、そして最下位から44位へと躍進した埼玉県が5番目に高い伸びとなりました。なお、47都道府県中で魅力度が上昇したのはおよそ6割の28都府県でした。
公開: 2026-10-08 23:25:00
地域ブランド調査2026の結果、全国で最も「魅力的」と評価された都道府県は北海道で18年連続の1位となりました。2位の京都府、3位の沖縄県までは前年と順位に変動はなかったが、前年に初の4位となった神奈川県は5位に逆戻り。代わって東京都は4位に上昇した。関西万博が開催されていた大阪府の順位は6位へと上昇しました。
公開: 2026-10-03 21:54:00
地域ブランド調査2026の結果、全国で最も魅力的と評価された市区町村のランキングでは、札幌市が3年ぶり、10度目となる1位に返り咲きました。前年1位の函館市は2位、小樽市は初の3位となり、上位3位を北海道の市が独占しました。7位には富良野市もランクインしています。
公開: 2026-10-03 21:54:00
