輪島塗は石川県能登半島に伝わる伝統的な漆器で、伝統的工芸品にも認定されている。下地塗に地の粉(珪藻土)を漆に混ぜて木地に塗りこみ、お椀の上縁など傷つきやすい部分には漆で布を貼る(布着せ)ことで堅牢な漆器となっている。江戸時代にはそれに沈金や蒔絵の技術が加わり、暮らしの中で使う道具であると同時に、芸術としての価値が確立された。
輪島塗の工程は複雑さをきわめ、製品の完成まで20工程100以上の手数を要する。分業と専業化が進み、輪島市全体の事業所数の3分の1を占める産業となっているが、職人の高齢化と後継者不足、市場低迷などの問題に直面している。そこで、小学校の給食に輪島塗の食器を使うなど、地元の子供たちに興味を持ってもらおうという取り組みがされている。また、女性の視点での使い方提案、若手職人養成施設、輪島塗体験ができる輪島工房長屋の設置なども行われている。
(ブランド総合研究所社長 田中章雄)

第43回:輪島塗
2011年05月23日更新
輪島塗は石川県能登半島に伝わる伝統的な漆器で、伝統的工芸品にも認定されている。下地塗に地の粉(珪藻土)を漆に混ぜて木地に塗りこみ、お椀の上縁など傷つきやすい部分には漆で布を貼る(布着せ)ことで堅牢な漆器となっている。
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