日本三名泉に数えられる群馬県の温泉。ドイツのベルツ博士によって絶賛され、「天下の名湯」とされている。鎌倉時代に源頼朝が開湯したという風説もある。江戸時代の温泉番付では最高位である東大関に格付けされた。
自然湧出量は毎分3万リットル以上で日本一。泉質はペーハー(pH)値が2という日本有数の強酸性で、源泉の温度は50度から90度と高い。
草津節に合わせて木製の板で高温の温泉をかき回し、湯温を下げる「湯もみ」が風物。湯畑の木の樋を通して採れる「湯の花」は土産物として人気が高い。
温泉地の中央に湯畑があり、毎分4000リットルの温泉が湧き出ている。その周りを温泉旅館が並び、それを囲むようにリゾートホテルやペンション、温泉センター、コンサートホールや草津熱帯圏などの施設が位置する。
大正から昭和にかけて東急グループが草津温泉と軽井沢を結ぶ鉄道を走らせていたが、今は廃線となっている。
(ブランド総合研究所 田中章雄)
※当記事は、2012年8月20日発行の日経MJ(日経流通新聞)に「地域ブランド AtoZ」として掲載しています。記事は日本経済新聞社の許諾を得ています。 無断での複製・複写・転載を固く禁じます。
第104回草津温泉
2012年08月20日更新
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