栃木県日光市では、日光の価値や魅力を高める自然や歴史、文化、風習、食などの「もの」や「こと」を日光ブランドとして認定した。世界遺産「日光の社寺」、ラムサール条約登録湿地「奥日光の湿原」の他、自然分野で29件、歴史分野で12件、文化分野で4件、風習分野で2件の地域資源がある。
日光市には多くの地域資源と、年間1,000万人の交流客が訪れている。認定制度を活用して、日光の地域資源、「もの」、「こと」を発掘し、それらが持っている背景から、イメージを創り上げていく。認定にあたっては、
- 市内にある「もの」「こと」に関する地域資源すべてが認定対象。
- 共感を審査するため、一般の皆様の投票を取り入れてある。
- 個々の地域資源の背景やストーリーにも着目している。
という特徴がある。なお、認定の対象となる資源は、自然、環境、歴史、文化、食、健康、産業、技術、生活又は風習に関する分野に属するもので、当市に存するものにうち次のものが認定対象となる。
- 市内で生産、製造、加工されたもの
- 市内の生産物を主たる材料として製造、加工されたもの
- 歴史的施設、文化的施設、行事、祭事、芸術、芸能、観光資源、自然、景観、取組
- 伝統的な技術、先進的な技術(技術においては、市外に提供されているものでも申請可)
- 先進的な取組、先進的な事業
認定にあたっては、日光ブランド戦略プランにおける、自立成長、市場最適、市民参画の考え方を選考方法に取り入れている。日光ブランドとしてふさわしいかのノミネート審査から始まり、一般投票、認定審査と進む。また、認定決定後も継続検証を行い、5つ星から3つ星までのランキングを決定する。認定決定がゴールではなく、認定後もさらに上を目指せる制度となっている。
なお、申請にあたっては、地域資源を有する本人による申請と、本人以外の申請(推薦)ができます。ただし、推薦については、地域資源の所有者が公共団体及び公共的団体等の所有する地域資源であることが条件となる。
認定された地域資源をもとに、周遊パンフレット「日光じゃらん」を作成し、日光に来訪された観光客(20代後半~30代の女性をターゲット)への日光ブランドの周知と市内周遊を目的とし、日光市内の駅や施設、ホテルなどで配布していく。
「日光ブランド」ホームページ http://system.nikkobrand.jp/
審査の方法
- ノミネート審査(地域資源に識見を有する方で構成される、日光ブランド認定審査委員会による審査)
- ノミネート決定
- 投票活動(ノミネート決定地域資源について、一般の皆様によるインターネットやハガキでの投票を実施)
- 認定審査(日光ブランド認定審査委員会による審査)
- 認定決定
- ランキング審査(認定後の一定期間検証後、再審査)
- ランキング決定(5つ星から3つ星のランキングの決定)
審査項目
- 地域資源を有する本人による申請と、本人以外の申請(推薦)ができます。なお、推薦については、地域資源の所有者が公共団体及び公共的団体等の所有する地域資源とします。推奨人(地域資源の推奨人、ファンがいるか)
- 地域性(日光市と関わりを持っており、地域に根ざしているか)
- 歴史性、継続性(古くから存するものか、伝承されているものか)
- 認知性(広く知られているか)
- 共感力、背景(市場の共感を得られているか、ストーリー性はあるか)
- その他(希少性、先進性、環境への配慮、信頼性、品質性、将来性、表示への配慮を評価)