臼杵市など大分県の各地で栽培されているユズの近縁種。豊潤な香りと甘味が強く、酸味が少ない。刺し身や焼き魚、鍋物の薬味のほか、焼酎割りなどに幅広く利用されている。
カボスは緑色のうちに収穫するが、熟すと黄色くなる。スダチより大きく、ユズより小さい。国内の生産量約5000トンのうち、大分県が9割以上を占めている。
江戸時代から臼杵や竹田の民家の庭先に薬用として植栽されていたが、その起源は江戸時代に宗源という医者が京都から苗木を持ち帰ったものと伝わっている。臼杵市内には、
樹齢200年前後の古木が数本残っている。ブリなどの魚の飼料にカボスを加えて育てると、切り身の変色や臭みが長時間抑えられることが判明。大分県ではカボスを加えた飼料で
養殖したブリやヒラメを「かぼすブリ」「かぼすヒラメ」として新たなブランド魚として売り出している。
(ブランド総合研究所 田中章雄)
第181回 大分かぼす
2014年03月10日更新
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