北海道で栽培されているハルユタカという小麦を使った麺。ハルユタカはたんぱく質の含有量が多く、麺にするともちもちとした食感と強いコシになるのが特徴。本来は春に種を蒔く品種だが、雪が降る前にまくことで、病気や天候により収穫が落ち込むという欠点を克服した。
1998年に江別市の農家や中小企業が集まり「江別麦の会」を設立し、ハルユタカなど江別産小麦100%のラーメン作りに取り組んだ。小ロットに対応する特製の製粉機や、麺のコシを強くする独自の製法を開発することによって完成。
2004年に江別市内で売り出したところ、評判を呼んで完売した。今では年間100万食を売る大ヒット商品となっている。その後、大学や市内の飲食店などがこの小麦や麺を使ってパンやパスタ、サラダなどを商品化。町ぐるみでの取り組みに広がり、市内の約20店舗で100種類以上のメニューが提供されている。
(ブランド総合研究所 田中章雄)
※当記事は、2012年9月17日発行の日経MJ(日経流通新聞)に「地域ブランド AtoZ」として掲載しています。記事は日本経済新聞社の許諾を得ています。 無断での複製・複写・転載を固く禁じます。
第108回江別小麦めん
2012年09月18日更新
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