薩摩地鶏や名古屋コーチンと並んで、日本三大地鶏に数えられるのが「比内鶏」。縄文時代以前から比内地方に存在した野鶏に近い日本固有の種で、1942年に国の天然記念物に指定された。
成長が遅いわりに繁殖率が悪く、病気にもかかりやすいという問題点を解消するために、雄の比内鶏と雌のロードアイランドレッドを掛け合わせた一代限りの雑種として固定したのが比内地鶏である。
平飼い又は放し飼い等で長期間じっくりと飼育され、配合飼料に加えて野菜や野草、虫なども食べて育つ。その結果、肉の味が濃く、肉質は歯ごたえはあるが加熱しても固くなり過ぎないという特長が生まれる。きりたんぽ鍋と組み合わせて販売されることが多い。
2007年に発覚した比内地鶏飼育業者による表示偽装事件を受けて、秋田県により厳格なブランド認証制度が整備された。
(ブランド総合研究所社長 田中章雄)
第77回:比内地鶏
2012年02月06日更新
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