下関にはフグ専用の魚市場があり、全国のフグの約8割が集まる。流通しているトラフグのうち天然ものは1割程度で大半は養殖もの。また天然ものの6割は遠州灘沖で漁獲され、下関近海でとれたものは少ない。
他産地のフグや養殖もの、輸入されたフグも下関に集まる。セリなどで売買され、毒がある危険部位を除去する「身欠き」処理された後、東京や大阪などに運ばれる。つまり下関はフグの加工技術の集積地でもある。
江戸時代にはフグの毒で死ぬ人が多かったため、フグを食べることが禁じられていた。明治時代に下関市で全国で最初にフグ食が解禁になり、料理店「春帆楼」がふぐ料理公許第一号となった。その後、下関に多くのフグ料理店ができていった。
なお、フグは「不遇」に繋がり、フクは「福」につながるため、下関では「ふく」と呼ぶ場合が多い。フグの皮をなめして作った「ふく提灯」は下関の特産品になっている。
(ブランド総合研究所社長 田中章雄)

第74回:下関ふく
2012年01月16日更新
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