MENU
【弊社社員を装った迷惑メール(なりすましメール)にご注意を】 添付ファイルの開封や記載URLへのアクセスを行わず、メールを削除していただくようお願い致します。
購入・利用時にSDGsを意識する消費者は2割(第4回企業版SDGs調査2023)

購入・利用時にSDGsを意識する消費者は2割(第4回企業版SDGs調査2023)

株式会社ブランド総合研究所は、このたび国内有力企業のSDGsの取り組みを消費者視点で評価する「企業版SDGs調査2023」を実施。その結果、SDGs評価1位はトヨタ自動車、伸び1位は味の素となった。

 商品やサービスの購入時や利用時に、その企業や商品のSDGsへの取り組みが影響するのか―――。
 4回目となる「企業版SDGs調査2023」では、このような視点の質問を設けた。その結果、「常に意識している」との回答は4.3%、「意識することがある」は17.2%となった。合計で2割以上の人が、商品やサービスを選ぶ際にSDGsを意識していることになる。

 一方で、「意識したことがない」は28.5%、「あまり意識しない」は23.9%で、合計で約半数がSDGsを意識していないという結果になった。
 なお、「SDGsのことを知らない」と回答したのは9.5%。これは前年の14.6%より大幅に減少している。また、2020年には61.0%だったため、わずか4年間で急速にSDGsの認知が広がっていることになる。SDGsの認知が広がったいま、これからは購入や利用時にSDGsを意識し、具体的な行動につながる“実践”をいかに拡大していくかが重要になることになる。

Q. あなたは、商品やサービスを選ぶ時に、SDGsを意識していますか

◆SDGs評価1位はトヨタ、伸びは味の素

 各業界を代表する290社に対して、「各社がSDGs(持続的な開発目標)への取り組みをしていると思いますか」という問いに対し、回答者に「本格的に取り組んでいる」、「少し取り組んでいる」など5段階で評価をしてもらい、その肯定的な回答をそれぞれ100点、50点とした加重平均を「SDGs評価」(点)とした。

 その結果、SDGsの取り組みが最も評価されている企業はトヨタ自動車の26.3点で4年連続1位となった。同社はSDGsに「本格的に取り組んでいる」との回答が17.6%と全社の中で最も多いが、SDGs評価は前年の27.7点より0.7点低下している。

SDGs評価ランキング (20位まで)

 2位はサントリーで前年の5位から3つランクを上げた。「本格的に取り組んでいる」との回答が14.3%と前年より1.5ポイント増加し、SDGs評価は22.8点と前年より1.9点の上昇となった。

 4位は味の素で21.3点。同社は前年の17.7点より3.6点増と、290社の中で最も伸びが大きく、「取り組んでいない」と否定的な回答はわずか4.4%と少ない。味の素スタジアムで「ごみ拾いはスポーツだ!」などのイベントを行うなど、消費者参加型の取り組みを積極的に展開している。

 表のようにSDGs評価が伸びている企業がある一方で、290社のSDGs評価の平均は12.1点で、これは前年の13.6点より1.5点も低下している。

SDGs評価の伸びが大きい企業ランキング

◆SDGsゴール別では「働きがい」が最も高い結果に

 各社の取り組みをSDGsの17ゴール別に評価してもらった結果から、290社の平均と、ゴール別に最も評価が高かった企業名とその値を右表にまとめた。

 17のゴールの中で最も平均点が高くなったのは「働きがいも、経済成長も」の5.6%で、他項目は5%未満で突出した項目はない。
また、複数のゴールでトップとなったのはトヨタ自動車とGoogle Japanの2社だけで、他のゴールはすべて異なった企業が最高値となっている。また、最高値が20%を超えたゴールは一つもなかった。つまり、企業のSDGs活動は17ゴールを満遍なく評価されているのではなく、特定の活動や方針に応じて、特徴的な評価を得ていることになる。

SDGsゴール別の評価 (290社平均)

◆SDGs評価につながりやすいジェンダー

 それでは、どのゴールに関する活動が各社のSDGs取り組みの評価につながりやすいかを「重回帰分析」という手法を用いて分析した。その結果が下の図(数字はSDGs評価への影響度)。最も影響が大きいのは「ジェンダー平等を実現しよう」となった。

 次いで「飢餓をゼロに」、「作る責任、使う責任」、「安全な水とトイレを世界中に」の順に高かった。ただし、突出した影響度の項目があるわけではなく、多くの項目がSDGs評価に影響を与えていることになる。すなわち、各社がそれぞれのSDGsの取り組みをいかに消費者に理解、共感してもらうかが重要である。

SDGs評価に影響の強いゴール

◆SDGs評価は投資意欲、好感度などと強い相関あり

 各社のSDGs評価と、好感度、就職意欲度、投資意欲度などの企業指標との関係性を調べたところ、いずれも非常に強い相関があった。そこで、具体的な影響を17ゴール評価で分析したところ、前述のようなSDGs評価とは異なった傾向が浮かび上がった。

 ● 好感度には「貧困をなくす」、「飢餓をゼロに」、そして「平和と公平をすべての人に」のゴールの影響度が、
  「ジェンダー平等を実現しよう」より大きかった。

 ● 就職意欲度には、「飢餓をゼロに」が最も影響度が大きく、次いで「平和と公正をすべての人に」、「作る責任、
  使う責任」が強いという結果になった。

 ● 投資意欲には、「パートナーシップで目標を達成しよう」の影響度が大きく、次いで「産業と技術革新の基盤を
  作ろう」が大きかった。

SDGs評価ランキング (100位まで)

企業版SDGs調査2023 調査概要

<調査概要>
 第4回企業版SDGs調査2023は、20歳以上の男女を対象に、2023年8月7日から9日にかけてインターネットで調査を実施し、各社1,000人(1人の回答者には10社について評価)となるように計29,000人の回答を集めた。不完全回答や信頼度の低い回答は集計対象外としたため、計23,546人を集計した。調査は各社のSDGs取組の評価、17ゴール別の評価、ESG活動の評価、情報入手経路などについての設問を設けたほか、各社の好感度、利用経験、就職意欲、投資意欲などについての質問も設け、SDGs活動による各社の企業評価への影響度を分析した。

  ・ 調査方法 インターネット調査
  ・ 調査対象 47都道府県の登録調査モニター(20歳以上)から年代・性別に均等に回収
  ・ 総回収数 計29,000人 (各社1,000人となるように回収)
  ・ 有効回答数  計23,546人 (各社の回答者数は平均812人)
  ・ 調査時期 2023年8月7日~8月9日
  ・ 調査項目 SDGs意識: 購入・利用時のSDGs意識
        SDGs評価: SDGs取組評価、ゴール別評価、情報入手経路、ESG活動
        企業評価: 企業認知度、好感度、利用経験、就職意欲、投資意欲
        回答者属性: 年齢、性別、婚姻、子供の有無、世帯年収、居住形態など

調査報告書のご案内

<調査報告書>
・報告書冊子 (価格は税込)
   基本セット:165,000円 総合報告書+個別報告書 
   総合報告書: 99,000円 A4判 約200ページ
   個別報告書: 99,000円 A4判 約25ページ (3年分の結果付)
   オプション: 各報告書データCDは 33,000円 (調査結果のデータを収録)
・個別調査パッケージ(価格は税込)
   追加調査パッケージ: 385,000円  対象企業以外について調査を実施
   追加調査パッケージ: 385,000円  各社のSDGs活動について追加設問(10問)を実施
・報告会・セミナー (価格は税込。交通費、報告書は別途)
   調査結果を基にセミナーまたは研修会を実施: 110,000円


報告書のお申込みはこちらから ▶▶▶ ご注文ページ


 ※過去の調査結果等については、以下でご覧いただけます。
 URL:SDGs調査記事一覧

<本件に関する問合せ先>
 株式会社ブランド総合研究所 
 Tel. 03-3539-3011(代)  Fax.03-3539-3013
 E-mail:  sdgs★tiiki.jp (★を半角@に変更しお送りください)
 Homepage: http://tiiki.jp

2023年調査での対象企業一覧

※50音順

【あ】アート引越センター、IHI、アイシン、アイリスオーヤマ、旭化成、アサヒビール、アシックス、味の素、味の素AGF、アストラゼネカ、Apple Japan、アマゾンジャパン、アルプスアルパイン、アンリツ
【い】イオン、出光興産、伊藤園、伊藤忠商事、イトーヨーカドー、岩谷産業、INPEX
【え】ANA、エーザイ、AGC、SMBC日興証券、NEC、NTT、NTTデータ、NTTドコモ、ENEOS、荏原製作所、EPSON
【お】オイシックス、王子製紙、大阪ガス、大塚製薬、大塚倉庫、大林組、小田急電鉄、オムロン、オリエンタルランド(TDR)、オリックス、オリンパス、オンワード
【か】花王、カゴメ、カシオ計算機、鹿島建設、カネカ、カルビー、カルピス、関西電力、かんぽ生命保険
【き】キーエンス、キッコーマン、キヤノン、九州電力、キユーピー、京セラ、キリンビール、近畿日本鉄道
【く】Google Japan、クボタ
【け】京王電鉄、京成電鉄、KDDI、京阪電気鉄道、京浜急行電鉄、ケーズデンキ、小岩井乳業、神戸製鋼所
【こ】コジマ電気、コスモ石油、コニカミノルタ、コマツ
【さ】サイバーエージェント、相模鉄道、佐川急便、サッポロビール、サラヤ、サントリー
【し】JR九州、JR四国、JR東海、JR西日本、JR東日本、JR北海道、JFEスチール、J-POWWER電機開発、JTB、シオノギ製薬、四国電力、資生堂、島津製作所、しまむら、清水建設、シャープ、ジャパネットたかた、商船三井
【す】すかいらーく、スズキ、スターバックス、SUBARU、住友ゴム工業、住友重機械工業、住友商事、住友生命、住友電気工業、住友不動産、住友化学、住友林業
【せ】セイコー、西濃運輸、西武鉄道、積水化学工業、積水ハウス、セコム、セブン‐イレブン、全国生活協同組合(生協)
【そ】双日、ZOZO、ソニー、ソニー生命、ソニー損保、ソフトバンク、損保ジャパン
【た】第一三共、第一生命、大王製紙、ダイキン工業、大成建設、大地を守る会、大東建託、大日本印刷、ダイハツ工業、大丸松坂屋百貨店、大和証券、大和ハウス工業、高島屋、武田薬品工業、竹中工務店、田辺三菱製薬
【ち】中部電力
【て】DIC、DeNA、DMM.com、TDK、帝人、テルモ、デンソー、電通
【と】東急電鉄、東急不動産、東京エレクトロン、東京海上、東京ガス、東京地下鉄(東京メトロ)、東京電力、東芝、東武鉄道、東邦ガス、東北電力、東レ、TOTO、凸版印刷、ドトールコーヒー、トヨタ自動車、豊田自動織機、トヨタ紡織、トヨタホーム
【な】名古屋鉄道、南海電気鉄道
【に】西日本鉄道、ニチレイ、日産自動車、日清オイリオ、日清食品、日清製粉、ニッスイ、日本ガイシ、日本軽金属、日本ハム、日本郵船、ニトリ、日本IBM、日本航空、日本コカ・コーラ、日本製紙、日本製鉄、日本生命、日本たばこ産業(JT)、日本通運、日本マイクロソフト、日本マクドナルド、日本旅行、任天堂
【ね】ネスレ日本
【の】野村證券
【は】パイオニア、ハウス食品、ハウステンボス、博報堂、パナソニック、パナソニックホームズ、阪急電鉄、阪神電車、バンダイナムコ
【ひ】久光製薬、日立金属、日立建機、日立製作所、ビックカメラ、BIPROGY(旧:日本ユニシス)
【ふ】ファミリーマート、ファンケル、不二製油、富士通、富士電機、富士フイルム、ブリヂストン
【へ】平和堂、ベネッセ
【ほ】北陸電力、星野リゾート、北海道電力、本田技研工業(ホンダ)
【ま】マツダ、マルハニチロ、丸紅
【み】ミサワホーム、ミズノ、みずほ銀行、三井化学、三井住友海上、三井住友銀行、三井住友信託銀行、三井物産、三井不動産、三越伊勢丹、三菱UFJ銀行、三菱ケミカル、三菱地所、三菱自動車工業、三菱重工、三菱商事、三菱食品、三菱倉庫、三菱電機、三菱マテリアル、ミネベアミツミ
【む】無印良品、村田製作所
【め】明治、明治安田生命
【も】モスバーガー、森トラスト、森永製菓、森永乳業、森ビル
【や】ヤクルト、ヤフー、山崎製パン、ヤマダデンキ、ヤマト運輸、ヤマハ、ヤマハ発動機、やる気スイッチ
【ゆ】UCC上島珈琲、ゆうちょ銀行、UBE(宇部興産)、雪印メグミルク、ユニ・チャーム、ユニクロ、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)
【よ】横河電機、横浜ゴム
【ら】楽天、らでぃっしゅぼーや
【り】LIXIL、リクルート、リコー、りそな銀行
【ろ】ロイヤルホスト、ローソン、ロジスティード(日立物流)、ロッテ
【わ】ワークマン、YKK、YKK AP、ワコール

この記事のライター
関連するキーワード
関連記事
SDGsには17のゴールが設定されているが、どのゴールに取り組むことが最も企業の評価に効果的か? この疑問はSDGs担当者のほとんどが感じているだろう。 「企業版SDGs調査2023」では、対象となった290社のSDGs取組に対する消費者の評価の結果をもとに「重回帰分析」という手法において分析した。
公開: 2023-12-03 22:55:43
幸福度や定住意欲度など地域の持続性につながる指標について調査する「第5回地域版SDGs調査2023」をインターネットにて実施しました。その結果、幸福度ランキング1位は74.2 点の沖縄県で3 年連続1 位となりました。
公開: 2023-08-18 18:04:58
地域でのSDGsへの取り組み状況を評価する大規模調査「第5回地域版SDGs調査2023」をインターネットにて実施しました。その結果、都道府県のSDGs 取組評価1位は山形県となりました。
公開: 2023-08-17 12:00:00
全国47都道府県を調査対象とし、住民視点で自治体のSDGsへの取組評価や、住民の 幸福度、生活満足度、愛着度、定住意欲度などの地域の持続性(サステナブル) のほか、 〝住民の悩み〟や〝地域の課題〟について明らかにしました。 また、各都道府県に由来のある企業をそれぞれ約20社、計840社を対象に、地域の有力企 業によるSDGsの取組が、住民にどのように理解、評価されているかを調べた調査となっています。
公開: 2023-08-16 17:16:41
株式会社ブランド総合研究所は第4回目となる「企業版SDGs調査」を、本年も8月に実施することとなりました。調査実施に先立ち、調査対象をご希望の企業の募集をいたします。(7月31日迄)
公開: 2023-07-18 13:29:04
最新記事
47都道府県の人口に対して、出身者の割合の多いランキングを作成。1位は秋田県、2位は島根県、3位は長崎県の順となった。この結果は「関係人口の意識調査2024」の調査で明らかになったもので、出身者と応援者の人口推定と居住意欲等を明らかにした。
公開: 2024-04-25 10:59:47
 この調査は、2021年から毎年実施しており、4回目となる今回の調査は、全国に居住する18歳から79歳までの男女を対象として、インターネットを使い、2024年2月2日~4日に実施。有効回答数17,686人の有効回答数をもとに、47都道府県のそれぞれの関係人口の人数の推定と、居住意欲や訪問意欲、情報ニーズなどの意識を明らかにした。
公開: 2024-04-23 18:00:00
全国47都道府県の県民たちが推したい「わが地元の顔」を、県民1000人、計47,000人による大規模調査によって数値化するものです。国や自治体、企業が勝手に決めるのではなく、地元住民の声で選ぶ初めての調査で、その結果は5月1日(水)に日本テレビ系列「県民スター栄誉賞」として放映される予定です
公開: 2024-04-22 15:00:00
2024年3月9日に東京駅前に石川県のアンテナショップ「八重洲いしかわテラス」がオープンする。 前日に開催された関係者向けの内覧会から、一足早く新しいショップについて紹介する。
公開: 2024-03-09 05:25:00
石垣市は2023年11月18日、ギネス世界記録「Most people grilling barbecuing simultaneously」挑戦イベントを実施。2,220人で既存記録の2,184人を36人上回り世界記録を更新しました。同イベントは、市の人口が同年7月に初めて5万人を超えたことを多くの市民と祝うため実施され、多くの市民がイベントを楽しみました。
公開: 2023-12-20 12:00:00

ランキング

総合ランキングarrow_right_alt
get_app
ダウンロードする
キャンセル