下関にはフグ専用の魚市場があり、全国のフグの約8割が集まる。流通しているトラフグのうち天然ものは1割程度で大半は養殖もの。また天然ものの6割は遠州灘沖で漁獲され、下関近海でとれたものは少ない。
他産地のフグや養殖もの、輸入されたフグも下関に集まる。セリなどで売買され、毒がある危険部位を除去する「身欠き」処理された後、東京や大阪などに運ばれる。つまり下関はフグの加工技術の集積地でもある。
江戸時代にはフグの毒で死ぬ人が多かったため、フグを食べることが禁じられていた。明治時代に下関市で全国で最初にフグ食が解禁になり、料理店「春帆楼」がふぐ料理公許第一号となった。その後、下関に多くのフグ料理店ができていった。
なお、フグは「不遇」に繋がり、フクは「福」につながるため、下関では「ふく」と呼ぶ場合が多い。フグの皮をなめして作った「ふく提灯」は下関の特産品になっている。
(ブランド総合研究所社長 田中章雄)
2012年01月16日更新

第74回:下関ふく
この記事のライター
関連記事
人口減少、少子化に歯止めをかけようと、少子化問題に危機感を持ち、子育て支援施策に意欲的に取り組む県により、平成25年4月に発足した「子育て同盟」が、11県知事などの参加による動画「Let It Go~ありのままで~ by子育て同盟」を作成し、インターネット上の動画サービス、YouTubeに公開した
公開: 2014-09-01 23:27:53
ブランド総合研究所世界記録サポート窓口では「ギネス世界記録チャレンジ 自治体パック」サービスを開始した。地域活性化のためにギネス世界記録挑戦を検討している自治体等を対象としたもので、初回の無料相談対応から挑戦記録の提案、申請代行、挑戦当日の立ち会い、挑戦後のアフターフォローまで一貫してサポートします
公開: 2014-04-25 16:57:29
地域ブランドに関する基本的な用語を集めました。日経MJ(日経流通新聞)の2010年7月~12月に、弊社代表の田中章雄が連載コラム「地域ブランドAtoZ」として掲載した記事をもとにご紹介します。
公開: 2014-04-13 18:24:35
公開: 2014-03-31 14:00:48
日本の各地にある地域産品を紹介します産品名をクリックすると、説明文章のページを表示します。この記事は、日経MJ(日経流通新聞)に「地域ブランド AtoZ」として弊社社長の田中章雄が連載で執筆しているものです。(カッコ内は日経MJの掲載日です)
公開: 2014-03-27 08:39:28
ブランド総合研究所は、農林水産省の「地域活性化対策」事業の採択を受け、沖縄県糸満市、山口県宇部市、宮城県登米市、熊本県阿蘇郡小国町の協力を得て、関東地方を中心に農業インターンシップ参加者を各地域で受け入れている。本研修は一次産業の農業だけにとどまらず、直売所での販売や、加工食品づくり、農家レストランでのサービス、動画制作など、実践的な6次産業化を学ぶ内容となっている。
滋賀県東近江市、長崎県大村市は11月中旬より募集を開始した。
公開: 2021-01-20 12:56:00
日本橋、銀座などをはじめ、東京には道府県のアンテナショップが34店もひしめき合っています。今回、第4回目となる「アンテナショップ利用実態調査2020」を首都圏在住の約17,000人の回答を集めて実施。アンテナショップの利用実態としてまとめました。
公開: 2021-01-19 09:46:00
2021年2月16日(火)に食育に関心のある方を対象とした、参加費無料のフォーラムを開催いたします。オンラインセミナー(ウェビナー)も同時開催します。(主催:農林水産省)
公開: 2021-01-18 09:57:21
2020年に実施した「アンテナショップ実態調査2020」の結果をもとに、新型コロナの影響や出店エリア別の女性比率や平均年齢などについて解説。
新時代のアンテナショップの課題や、活性化に必要な「連携」や「発信」、「機会創出」などの方向性を探る
公開: 2021-01-13 13:44:19
ブランド総合研究所では、全国自治体のSDGs・企画・広報等の担当者を対象に、各地のSDGs取組に関するオンライン相談会を実施します(来社も可)。2019年・2020年に実施した「地域版SDGs調査」の結果を元に、各地域が実施すべきSDGs施策についてお話しします。
公開: 2021-01-13 13:43:23