愛媛県今治市にある四国タオル工業組合は119社が加盟する。工業出荷額は年間152億円と国内最大のタオル産地だ。温暖な気候、良質の水を生かした綿花栽培と、白木綿などの織物業が江戸時代から盛んだった。
1879年(明治12年)に四国で初ののキリスト教会が今治に設立されて西洋文化が広まり、新しい商品作りに取り組む気風が生まれた。1894年(明治27年)に今治でタオル製造が始まり、綿織物を手掛けていた業者が生産するようになった。大正時代には高級なジャカード織りの導入で生産額が拡大したが、平成になると海外産の安価なタオルに押されて出荷額が急減した。
2006年度には今治商工会議所が四国タオル工業組合や今治市と連携し、国の「JAPANブランド育成支援事業」として採択されてプロジェクトを開始。佐藤可士和氏がデザインした商品の開発やタオルソムリエ資格試験で注目された。
(ブランド総合研究所 田中章雄)
第132回 今治タオル
2013年03月11日更新
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