埼玉県西部から東京都西多摩地域を中心に生産されるお茶。茶の産地の中では北に位置し、冷涼な丘陵地帯の畑で栽培されている茶葉は厚みがある。「狭山火入れ」と呼ぶ伝統的な火入れ方式により、甘く濃厚な味になっているのが特徴で、『色は静岡、香りは宇治、味は狭山』ともいわれる。
鎌倉時代に慈覚大師円仁が京より茶を伝え、中院の境内で茶の栽培を始めた。今も中院に「狭山茶発祥之地」の石碑があり、30年ほど前までは境内に茶畑が残っていた。江戸時代には、武蔵国の狭山丘陵一帯、特に現在の埼玉県入間市を中心に栽培されるようになり、栽培範囲は徐々に広がっていった。東京都内で生産される狭山茶は「東京狭山茶」と表示されることが多い。
2007年と09年に狭山茶を生産する夫婦を主人公としたテレビドラマ「夫婦道」が武田鉄也さん主演で放映された。また、入間市役所には庁舎脇に茶畑がある。
(ブランド総合研究所 田中章雄)
第94回:狭山茶
2012年06月11日更新
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