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第173回 起き上がり小法師

第173回 起き上がり小法師

 起き上がり小法師(こぼし)は福島県会津地方に伝わる郷土玩具の一つ。高さ3センチほどの円すいに近い形で、底部分におもりが付いているため何度倒しても起き上がる。「七転び八起き」の縁起物として、会津地方では毎年1月10日の縁日「十日市」で、家族の人数より一つ多く買って神棚に飾り、正月を祝う慣習がある。一つ多く買うのは「家族が増えますように」という願いを込めるため。

 約400年前に会津藩主の蒲生氏郷が無役の武士の内職として作らせ、正月に売らせたのが始まりとされる。その後、郷土玩具として定着したが、東日本大震災復興のシンボルとしても注目を集めた。

 木を削って作った木型に和紙を何枚も貼り重ねて張り子にする。顔の部分はのり粉で白く、下半分の胴体部分は漆の塗料などで赤く色をつけるが、最近は様々な色のものもある。最後に筆で顔を書き入れて仕上げる。

(ブランド総合研究所 田中章雄)

※当記事は、2014年1月13日発行の日経MJ(日経流通新聞)に「地域ブランド AtoZ」として掲載しています。記事は日本経済新聞社の許諾を得て います。 無断での複製・複写・転載を固く禁じます。

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