地域のイメージは「売上に直結する」
地域のイメージは、単なる印象ではなく、
商品やサービスが選ばれるかどうかを左右する重要な要素です。
たとえば、
「青森だからりんごが間違いなさそう」
「静岡だからお茶の品質が良さそう」
「長野だから自然体験が充実していそう」
こうしたイメージは、消費者が意識する前に購買判断へ影響しています。
つまり同じ品質・価格の商品であっても、
「どの地域のものか」によって売れ方が変わるということです。
なぜイメージを把握する必要があるのか
食品や観光の現場では、次のような課題がよく見られます。
「品質には自信があるのに売れない」
「観光資源はあるのに選ばれない」
その背景にあるのが、
”伝えたい価値”と“伝わっている価値”のズレです。
たとえば、
地元では「希少な海産物」が強み
→ 消費者には「地味で特徴が伝わらない地域」という印象
実際は絶景や体験型観光が豊富
→ しかし「アクセスが悪そう」という先入観で候補から外れる
この状態では、どれだけ努力しても選ばれにくくなります。
だからこそ重要なのが、
「今どう思われているか」を正しく把握することです。
イメージ調査で見えてくること(食品・観光の例)
①「売れる理由」が存在しているか
例:食品の場合
「安全・無添加・自然派」というイメージが強い地域
→ オーガニック商品や高付加価値商品が売れやすい
特定イメージが弱い地域
→ 価格で比較されやすく、差別化が難しい
商品力ではなく、「地域ブランドの補助線」があるかが見えてきます。
②強みが正しく伝わっているか
例:観光の場合
実際はアートイベントや文化体験が豊富
→ しかし「農業と温泉の地域」という印象が強い
海辺の絶景スポットが多い
→ しかし「通過型の地方都市」と認識されている
本来の魅力が埋もれている可能性があります。
逆に、想定していなかった「サウナ」「ワーケーション」などが評価されている
→新しい打ち出しの方向性が見えてきます。
④ターゲットごとの認識の違い
ファミリー層:「安心して過ごせる旅行先」として評価
若年層:「名前は知っているが行ったことがない地域」
→同じ地域でも、誰にどう認知されているかで戦略は変わります。
⑤イメージと行動(購買・来訪)の関係
「魅力的」と評価されているのに売れていない
→ 情報発信や導線設計に課題
「知られていないが、体験満足度は高い」
→ PR次第で大きく伸びる余地あり
どこに投資すべきかの判断材料になります。
イメージ調査をどう活かすか
①商品コンセプトの再設計
例:
「高級志向」で展開していたが、実際には
「日常使いしやすい安心感」が評価されていた
→パッケージ・価格・コピーを見直すことで売上が改善するケースも多い
②ストーリー設計
消費者は機能だけでなく「背景」に価値を感じます。
例:
火山地帯のミネラル豊富な土壌で育った農産物
代々受け継がれる発酵文化を持つ地域
→地域イメージと結びついたストーリーが差別化要因になります。
③観光体験の再設計
例:
「静かな自然」が強み
→ 滞在型リトリートやデジタルデトックス企画へ展開
「食が美味しい」と評価されている
→ 食べ歩き・収穫体験・料理教室を組み込む
強みを“体験”として設計し直すことが重要です。
④プロモーションの最適化
例:
若年層の認知が低い
→ SNS・ショート動画で接点を増やす
都市圏では認知があるが行動につながらない
→ 交通・宿泊をセットにした具体提案を強化
「誰に、どこで、何を伝えるか」を最適化できます。
まとめ
食品や観光ビジネスにおいて重要なのは、
「良いものをつくること」だけではありません。
同じくらい重要なのが、
「どう思われているかを知ること」です。
この考え方は、ブランド総合研究所が実施する「地域ブランド調査」にも通じるものです。
地域の評価は単なる人気度ではなく、
どれだけ知られているか(認知)
どのようなイメージを持たれているか(魅力度・イメージ)
行ってみたい/買ってみたいと思われているか(意向)
といった複数の要素で構造的に捉えられています。
つまり地域ブランドとは、
「良いイメージがあるかどうか」だけではなく、
“選ばれる状態がつくられているか”の総合評価だと言えます。
地域のイメージは、
商品や観光の価値を押し上げる“追い風”にもなり
逆に、選択肢にすら入らない“見えない壁”にもなります
だからこそ一度立ち止まり、
自分たちの地域がどのように認識され、
どの段階で選ばれていないのかを把握することが、
「売れる理由」をつくる出発点になります。
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