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住民によるSDGs評価、鳥取県が2年連続1位

住民によるSDGs評価、鳥取県が2年連続1位

都道府県のSDGsの取組が最も評価されているのは鳥取県で2年連続。次いで2位は石川県、3位は千葉県、4位は広島県、5位は三重県という順になりました。この調査は各都道府県の住民による評価調査で、地域の持続性につながる幸福度などの指標もある

 ブランド総合研究所は、このたび都道府県ごとに住民の幸福度や居住意欲度、悩みや地域の課題、自治体のSDGsへの取り組みの評価などを数値化する調査「第3回地域版SDGs調査2021」をインターネットを活用して実施した(調査対象:47都道府県、被調査者:各都道府県の住民、総回収数:16,300人(各都道府県は約350人)、調査日:2021年5月1日~5日)。
その結果、居住している都道府県のSDGsへの取り組みを評価しているのは鳥取県となった。同県は前年に引き続き2年連続(前年は「配慮しているか」との設問)。

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2位は石川県、3位は千葉県

「(あなたの居住する)都道府県はSDGs達成のために積極的に取り組んでいると思いますか」という設問に対し、5段階で回答してもらった結果をもとに点数を算出した。

 その結果、「SDGs指数」が最も高かったのは鳥取県となった。「よく取り組んでいる」が4.8%、「少し取り組んでいる」が26.5%と、およそ3割以上の人が同県の取り組みを評価している。なお、前年では「配慮している」という観点で聞いていたため単純比較はできないが、その際も1位は鳥取県だった。

 2位の石川県は「よく取り組んでいる」が5.4%と鳥取県より多かったが、「少し取り組んでいる」が22.3%で、評価指数はわずかに下回った。

 ここでは、SDGs取り組みが評価されている上位の都道府県での取り組みを紹介する。

1位鳥取県の取り組み

 1位の鳥取県は2020年4月3日、第1回「鳥取県SDGs推進本部会議」で、持続可能な地域づくりに向けて「とっとりSDGs宣言」を行った。
 「とっとりSDGs宣言」では、少子高齢化・人口減少が続く鳥取県で、すべての県民が自分らしい生き方を選択し、安心して暮らし続けるため、SDGsが掲げる「誰一人取り残さない」理念のもと、県内の全域が活力を持ちながら持続していく必要があるという。
 そのため、「豊かな自然」、「人と人の絆」、心豊かな暮らしを実現できる「幸せを感じる時間」といった、都会にはない鳥取県ならではの強みをさらに伸ばし、県民をはじめ市町村、企業、NPOなどとのパートナーシップにより、持続可能な地域社会の実現に向けて取り組んでいる。

 「地域版SDGs調査2021」の結果では、SDGsの17のゴールのうち、「3.すべての人に健康と福祉を」と「11.住み続けられるまちづくりを」の取り組みの評価がいずれも全国1位となるなど、11のゴールで5位以内となるなど、幅広くその取り組みが住民に評価された。
 また、同県は環境や社会の持続につながる行動をとっている住民も多く、本調査で設定した20の持続につながる行動について、1人当たり4.17個を実施しているという結果になり、これも全国で最も多かった。すなわち、同県は住民自体がSDGsにつながる行動を行っている人が多いということになる。

2位石川県の取り組み

 2位の石川県では、金沢市が2020年9月、「金沢市SDGs未来都市計画」を策定している。同市では2019年3月に、独自目標として2030年のあるべき姿を「5つの方向性」として公表した。
(1)古くて新しくて心地よいまち
   (自然、歴史、文化に立脚したまちづくりをすすめる)
(2) “もったいない”がないまち
   (環境への負荷を少なくし資源循環型社会をつくる)
(3) 子供がゆめを描けるまち
   (次代を担う子供たちの可能性を引き出す環境をつくる)
(4) 働きがいも、生きがいも得られるまち
   (誰もが生涯にわたって学び活躍できる社会風土をつくる)
(5) 新しいもの、ことを生み出すまち
   (文化や産業に革新的イノベーションが起きる仕組みをつくる)
というもので、これらの方針に基づき、さまざまな事業を実施している。

 同県の取組に対して、住民はどのように評価しているのだろうか。
 SDGsの17のゴールのうち、「11.住み続けられるまちづくりを」が鳥取県に次いで全国2位、「14.海の豊かさを守ろう」は3位と、いずれも高い評価を受けている。
 また、一般的には20代以下が最もSDGs評価が高くなる傾向がある中で、同県では60代以上の評価が高いのが特徴となっている。

調査について

 「地域版SDGs調査2021」は、住民視点での地域の持続性に関する課題を明らかにし、将来に向けて持続性を高めるために必要な施策や目標値設定に活用できる調査として設計したもので、今回が3回目。SDGsの認知度のほか、居住する都道府県のSDGsの取り組みについての評価、社会や環境の持続性につながる行動、幸福度などの持続性と、それらの阻害要因である悩みや地域の課題など、全142項目の指標を徹底的に調査・数値化した。なお、調査は5月にインターネットで実施し、都道府県の住民約350人ずつ計約16,300人から有効回答を得た。

調査概要

調査方法:  インターネット調査
調査対象:  47都道府県の登録調査モニター(15歳以上)から、居住する都道府県別に抽出
総回収数:  計16,450人(各都道府県から350人ずつを回収)
有効回答数: 16,300人(各都道府県の回答者数は343~350人)
調査時期:  2021年5月1日~5月5日
調査項目:  持続性指標:幸福度、生活満足度、愛着度、定住意欲度など4項目
SDGs指標: 認知度、都道府県別SDGs評価、個人の行動など42項目
住民の悩み: 46項目「低収入・低賃金」「貯蓄・ローン」など
社会の課題: 50項目「農林水産業の衰退」「食の安全・安心」など
回答者属性: 年齢、性別、婚姻、子供の有無、世帯年収、居住形態など

オンラインセミナー(参加無料)

日  時: ①2021年7月1日(木) 14:00~15:00「住民による都道府県のSDGs評価」(終了)
      ②2021年7月7日(水) 14:00~15:00「SDGsと住民の幸福度の関係性」
講  師: 株式会社ブランド総合研究所 代表取締役 田中章雄
実施方法: ZOOM ※後日、ZOOMのURLをお送りします。
対  象: 地域のSDGsに興味のある企業、団体、自治体、個人、メディアの方
定  員: 各50名(いずれも先着順受付)
締  切: ①2021年6月30日(水)17:00 ②2021年7月6日(火)17:00
      *定員に達した際は事前に締め切る場合があります。
申込方法: WEB申込フォーム

調査報告書

報告書冊子
基本セット:  98,000円 総合報告書+個別報告書
総合報告書: 68,000円 A4判 約170ページ
個別報告書: 48,000円 A4判 約20ページ
データCD付(オプション):  20,000円  お申し込みいただいた報告書のデータを収録(Excel、PDF)
その他
データパック47: 200,000円 47都道府県すべてのデータを収録(報告書は別途)
報告会・セミナー:  110,000円 調査結果を基にセミナーまたは研修会を実施(報告書は別途)
市・広域都市圏報告書: 148,000円 ご指定の市(中核市以上)または指定のエリアのデータ

申込み方法: WEB申込フォーム
       FAX用紙ダウンロード

お問合せ

株式会社ブランド総合研究所 
担当.菅波(スガナミ)
Tel. 03-3539-3011(代) Fax.03-3539-3013
E-mail: sdgs@tiiki.jp

この記事のライター
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