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魅力度ランキング伸び1位は

魅力度ランキング伸び1位は"阿蘇市"! その魅力とは(連載:地域ブランド分析6 )

1000の市区町村を対象に調査した「市区町村 魅力度ランキング」。前年からの伸びが1位となったのは熊本県「阿蘇市」、2位は兵庫県「神戸市」、3位は岐阜県「高山市」。その中から1位「阿蘇市」の魅力に迫る、連載:地域ブランド分析の第6弾。

 「都道府県魅力度ランキング」で知られている"地域ブランド調査"は、国内 1,000 の市区町村に対しても同様に調査を行っており、全国3万人以上の消費者を対象に「魅力度」のみならず、「観光意欲度」や「居住意欲度」など全89項目の評価を数値化しています。
 その結果の中から、「市区町村魅力度ランキング」において前年からの伸びが大きかった市区町村のランキングと、伸び1位の熊本県「阿蘇市」の魅力について分析します。

市区町村「魅力度の伸びランキング」

 市区町村の魅力度が前年より最も大きく伸びたのは熊本県「阿蘇市」。魅力度は5.4点上昇し、順位も87位から52位へと急上昇した。
 次いで伸びが大きかったのは兵庫県「神戸市」。一昨年の魅力度は44.8点、前年は50.4点、そして今年は55.7点と、右肩上がりで魅力度が急上昇している。
 伸び3位は岐阜県「高山市」。飛騨高山など観光地として有名な同市の魅力度は5.2点上昇し、順位も105位から64位へと大幅アップした。


※魅力度とは
提示した地域名に対して「どの程度魅力的に思うか」と質問し、「とても魅力的」を100点、「やや魅力的」を50点、「どちらでもない」「あまり魅力を感じない」「全く魅力的でない」をいずれも0点として、それらの回答を自治体ごとに集計し、点数として算出した。なお、1人の回答者はあらかじめ指定した20の市区町村について回答する仕組みのため、希望する地域を回答できるわけではない。また、回答する自治体の地域が偏らないように設定している。

なぜ熊本県「阿蘇市」が1位なのか?

今年の伸び幅が全国1位となった「阿蘇市」だが、前年も大きく伸びており、ここ3年で魅力度は115位から52位へと急上昇している。「阿蘇山」などで有名な同市は、熊本県内でも最も高い魅力度を誇るが、その理由について回答者の居住地や性別などの属性から分析してみる。

九州地方からの絶大な評価

「阿蘇市」について回答した632人の回答を、回答者の居住地別に分析を行った。
 その結果、九州・沖縄に居住している回答者のうち、約85%が「阿蘇市」を魅力的と回答しており、九州地方から圧倒的な評価を得ていることが分かる。
 中国・四国も魅力的と回答している人は約71%と多いが、「とても魅力的」と回答した人の割合は、九州・沖縄の方が10ポイント以上多い。

女性の半数以上が魅力的と評価

 続いて回答者の男女別で分析すると、男性は約43%が魅力的と回答しているが、女性は半数を超える約56%が魅力的と回答しており、男女で13ポイント近くの開きがある。
 特に「とても魅力的」と回答した女性の割合は17.0%と、男性の2倍以上になっている。

飛躍の要因は

 各属性ごとに魅力的(「とても魅力的」or「やや魅力的」)と回答した割合を前年と比較した結果、回答者の居住地別では九州・沖縄が前年より20ポイント以上も伸びている。
 男女別では、女性で魅力的と回答した人の割合が前年より約14ポイント上昇している。
 これらの結果から、上記のような属性からの評価が上がったことが、今回の「魅力度の伸び全国1位」の結果につながったと考えられる。

「阿蘇市」の魅力とは?

 魅力度が大きく伸びている「阿蘇市」の魅力について、「地域イメージ」や「地域コンテンツ」など計89項目の評価を集計している「地域ブランド調査」の結果から読み解いてみる。

地域ブランド調査で集計している89項目のうち、阿蘇市の評価が高い項目

 まず「地域コンテンツの認知」を問う設問では、阿蘇市の「海・山・川・湖などの地理的名称」を知っていると回答した人は49.1%で、1000市区町村中2位の認知度となった。
 「阿蘇市」といえば現在も噴火活動を続けている活火山「阿蘇山」が有名だが、2021年10月20日には中岳が噴火し、噴火警戒レベルが3(入山規制)に引き上げられたことも影響していると思われる。

 同じく地域コンテンツの認知では、「道の駅や農産品直売所」の認知度も全国で22位と高い。その要因としては、九州の道の駅ランキングで常に上位にランクインする「道の駅 阿蘇」などがあげられる。

 続いて「地域イメージ」指標では、地域資源として「海・山・川・湖などの自然が豊か」との評価が全国12位、地域の特性として「観光・レジャーのまち」との評価は全国36位とかなり高い評価を得ている。

 阿蘇市では、「阿蘇山」をはじめ、「草千里」や「大観峰」など大自然を感じることができるスポットが多くあるほか、「阿蘇神社」や「阿蘇カドリー・ドミニオン」など観光スポットも充実している点が、魅力度を引き上げている要因になっているのではないだろうか。

連載:地域ブランド調査分析レポート

過去の記事は、弊社が運営するYoutubeチャンネル「地域チューバーチャンネル」
でも動画記事として公開しております。是非そちらもご視聴ください。
地域チューバーチャンネル(Youtube)

地域ブランド調査2022 調査概要

<調査内容>
「地域ブランド調査2022」は、ブランド総合研究所が年1回実施している調査で、2006年にスタートし、今回が第17回目。調査対象は全792市(2022年4月末現在)と東京23区、および地域ブランドへの取り組みに熱心な185の町村を加えた計1000の市区町村、そして47都道府県です。各地域に対して魅力度など全89項目の設問を設け、地域のブランド力を、消費者が各地域に抱く「魅力」として数値化しました。

<調査概要>
・ 調査方法 インターネット調査
・ 回答者 20代~70代の消費者を男女別、各年代別、地域別にほぼ同数ずつ回収し、
日本の縮図になるように、年齢や地域人口の分布にあわせて再集計した
・ 有効回収数 34,768人(一人の回答者に対して市区町村の調査票では20地域、
都道府県については15または16地域を提示し、それぞれについて回答してもらった。
なお、地域ごとの回答者数は都道府県は平均で1,056人、市区町村は平均で632人)
・ 調査対象 全国1,000の市区町村(全792市+東京23区+185町村)と47都道府県
・ 調査時期 2022年6月22日~7月4日
・ 調査項目 認知、魅力、情報接触、観光意欲、居住意欲、情報接触経路(「旅やグルメに関する番組」など14項目)、地域コンテンツの認知(「海・山・川・湖などの地理的名称」など17項目)、訪問経験(「行楽・観光のため」など6項目)、地域資源評価(「街並みや魅力的な建造物がある」など17項目)、地域の特性(「歴史・文化のまち」など14項目)、地域イメージ(「あこがれる」など14項目)、産品想起率(食品、非食品をそれぞれ自由記述)の計89項目 

地域ブランド調査2022ニュースリリース(PDF)はこちらから

関連ページ

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